【宝塚記念】デニムアンドルビー“道悪巧者”が雨の仁川を駆け上がる

[ 2014年6月27日 05:30 ]

おめかしして厩舎の周りを運動するデニムアンドルビー

 宝塚記念当日の阪神競馬場の天気予報こそ曇りだが、前日土曜日にはまとまった雨が降りそう。となれば、紛れが生じる可能性大だ。“道悪巧者”デニムアンドルビーの出番だ。主戦・浜中が腕を撫す。

 「確かに相手は強いけど、デニムも全く無理という馬じゃないですよ。距離が延びるのはいいし、阪神も合う印象。何より道悪はローズSで結果が出ているし、全然心配していません」

 昨秋の実績を振り返れば、このメンバーでも五分に戦えることは明らかだ。重馬場のローズSは大外一気の差し切り。続く秋華賞、エリザベス女王杯こそ振るわなかったが、JCで真価を発揮。前残りの流れも何の、4角13番手からメンバー中最速となる上がり3F33秒2の末脚を繰り出し、ジェンティルドンナから鼻差の2着に食い込んだ。安定して走れるタイプではないが、ツボにはまった時のパフォーマンスは現役屈指と言える。

 そして、もう一つの強調材料が右肩上がりの出来だ。「先週追い切ってから馬がガラッと変わった感じ。良くなってますよ」と、にわかにトーンが上がってきたのは担当の小滝助手。2週連続で追い切りに騎乗した浜中もこう証言する。

 「楽に動けていたし、息遣いも良くなりました。先週よりいいですね。JCの時と遜色ない動きですよ」

 枠順は2番に決定。「もう少し外が良かったが、頭数が少ないので問題ない。外の有力馬を見ながら、うまく進められれば」と高田助手。今年2戦は10着、7着と振るわないが、敗因は明白。ドバイSCは慣れない逃げ戦法、そして前走ヴィクトリアマイルは調整不足だった。今回は違う。世界を驚かせたあの剛脚が、雨の仁川でよみがえる。

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2014年6月27日のニュース