【凱旋門賞】オルフェーヴル 8番枠に「オーッ」池江師笑み

[ 2013年10月5日 06:00 ]

 日本馬2頭が“世界一”を目指す凱旋門賞(ロンシャン競馬場、芝2400メートル)は6日ゲートイン。その公開枠順抽選会が4日、仏パリのロンシャン競馬場内特設ブースで行われた。オルフェーヴル(牡5=池江)は8番、キズナ(牡3=佐々木)は11番と枠順(ゲート番)が決定した。

 枠順抽選会場に入ると、壁に貼ってある超特大の写真が目に飛び込んでくる。昨年の凱旋門賞のゴール前の攻防だ。その写真を見れば日本の夢が消え去った一年前の悔しさがよみがえる。

 それを今年こそ歓喜に変える――。その第一歩となる枠順抽選が始まった。今年のウィンブルドン女子シングルスで優勝して8月に引退したばかりのフランスを代表するテニスプレーヤーだったマリオン・バルトリさんがまず馬名入りのボールを引き、そこで出た馬名の関係者に枠順の入ったバトンを渡すという抽選方式。

 関係者の注目を集めたオルフェーヴルは何と2番目の登場。社台グループの現地エージェント、パトリック・バーブ氏がボールを引くと中には「8」の数字が。18頭立てのほぼ真ん中という絶好枠に場内からは「オーッ」という歓声とともに思わず拍手が湧き起こった。

 この日の枠順抽選前にリヨン坂路を2本登坂し、2本目に1F16秒程度のキャンターで調整を終えたオルフェーヴル。枠番抽選を代理人に託し、その動きを見守った池江師はシャンティイ調教場で「真ん中よりのやや内めで非常にいい枠。末広がりの8だし、運も向いてきた。馬の状態も良く、枠番、前哨戦の内容も良かったので、全てが良い方向でレースが迎えられそう」と笑顔を見せた。

 昨年2着から雪辱を期しての1年だったが、相変わらずのアクシデント続き。昨秋、帰国直後のジャパンCで2着に敗れると、続く有馬記念は体調不良で回避。今年に入っても始動戦の大阪杯を快勝したまでは良かったが、宝塚記念の1週前追い切り後に肺出血を発症してしまった。さらに渡仏してからも苦難は続いた。顔面を馬に蹴られ鼻出血で前哨戦のフォワ賞1週前追い切りを中止したこともあった。それら全てを乗り越えてたどり着いた雪辱の舞台。来年の抽選会場の写真にはこの馬が特大で写っているはずだ。

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2013年10月5日のニュース