【スプリンターズS】“元祖倍返しの男”ロードカナロア 連覇へ万全

[ 2013年9月24日 06:00 ]

世界を制したロードカナロアに連敗はない

 王者のプライドにかけて、巻き返しあるのみ――。スプリント王を決める秋のG1シリーズ開幕戦「第47回スプリンターズS」(29日、中山)はロードカナロアが不動の主役。秋初戦の前走セントウルSではハクサンムーンの逃げ切りの前に1年ぶりの黒星を喫したが、陣営に悲観の色はない。休み明けを叩いた上積みは大きく史上2頭目の連覇へ、万全の仕上げで挑む。

【スプリンターズS】

 ロードカナロアは秋の始動戦となった前走セントウルSで単勝1・4倍の圧倒的1番人気に支持されながら2着に敗れ、連勝が5でストップ。安田記念以来3カ月ぶりの実戦、勝ったハクサンムーンより2キロ重い58キロ、前が止まらない開幕週の高速馬場…。言い訳ならいくらでもできるはずだが、調教パートナーの安田翔助手は「相手が強かった。それだけです」と素直に勝者を称えて振り返った。

 「休み明けとか斤量とかは知った上で使ったわけですから。負けたことを受け止めて、それを今回は生かすだけです」

 もちろん連敗は許されない。早くから秋の最大目標と位置づけていた一戦。前哨戦で負けたことは誤算だったが、幸い状態は上昇カーブを描いている。20日、坂路の1週前追い切りでは軽く気合をつけただけで、4F52秒6~1F11秒7の一番時計をマークした。

 「セントウルSを使った唯一のメリットが、使って状態が上がってきたことです。体の締まりや毛ヅヤは予想通りに良くなってきました。筋肉の張りとかは、調教だけで上げようとしても限界があるんです。1週前にしっかりやったことで、きのう(22日)乗った時にはフレッシュな感じがしましたね」

 振り返れば昨年も“巻き返しV”だった。函館スプリントSではドリームバレンチノに差し届かずの2着。セントウルSではエピセアロームにゴール直前で逆転されて、またも2着。それでも本番ではまとめて逆転してみせた。

 「去年はすごい状態でしたが、今年も同じぐらいの感じで出せると思います。特に課題はありません。あえて言うなら“勝つこと”ですね。とにかく巻き返すことしか考えていません」

 史上2頭目の連覇で、必ずや5つ目のG1タイトルをつかみとる。

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2013年9月24日のニュース