【高松宮記念】ドリームバレンチノに自信!カナロア封じ任せろ

[ 2013年3月20日 06:00 ]

昨年函館スプリントSで、ロードカナロア(右)を打ち負かしたドリームバレンチノ

 カナロア封じは任せろ!!春のスプリントG1「高松宮記念」(24日、中京)は昨年の最優秀短距離馬ロードカナロアの1強ムード。だが、この絶対王者を過去に負かした馬が3頭いる。昨年の函館スプリントSで王者を撃破したドリームバレンチノ。今年初戦のシルクロードSも58キロを背負って勝ち、勢い十分だ。サンカルロも昨年のこのレース(2着)でカナロア(3着)に先着。エピセアロームもセントウルSで快勝歴あり。王者包囲網を着々と築きつつある。

 どんな最強王者にも天敵はいる。一時代を築いた横綱曙も貴闘力には15敗(28勝)を喫した。松井秀喜も阪神・遠山奬志(ともに引退)が打てなかった。カレンチャン(引退)からロードカナロアへとバトンをつなぎ、短距離王国をおう歌し続ける安田厩舎の天敵は、ずばりドリームバレンチノだ。

 年明け初戦、シルクロードS。今や安田厩舎の第2エース、ダッシャーゴーゴー(2着)を鼻差抑え切った。直線で窮屈になる不利に、加用師も敗戦を覚悟したが、残り200メートルで前が空くと、矢のように伸びて差し切った。

 まだある。昨夏の函館スプリントSでは断然人気ロードカナロア(2着)を打ち負かした。相手に勝負どころで前が壁になり、外に立て直すロスこそあったが、バレンチノ自身しっかり伸びており、完勝と言える走りだった。スプリンターズS(3着)こそカナロア、カレンチャンに敗れたが「今回は1回叩いているし、あの時よりも順調」(同師)と、打倒・安田厩舎への意欲は衰えていない。

 加用師は開業20年目。平地G1は27回目だが、2着が最高だ。「G1で人気になるチャンスは、なかなかない。共同記者会見に呼ばれればランニングゲイル以来だ」。既にJRAから会見を打診された同師。97年弥生賞馬の名を挙げて笑ってみせた。「スーツを着ていかないといけないんだっけ?何を言ったらいいのか。前に人がいてカメラもあると緊張するな」。ちなみにスーツを着る必要など全くないが、こんなおどけたセリフも、気持ちに余裕があるからこそ。「無事にレース当日を迎えれば、結果はついてくるだろう」。自信たっぷりに言い切った。

 全9勝を挙げている松山にとっても初G1の期待がかかる。「デビュー前から乗り味がいいと感じていた。最初は緩い部分もあったが成長するにつれて、それもなくなった」と目を細める。「流れ、枠次第では、またカナロアを倒せる可能性はある」。23歳の若武者も王者封じに自信を持っている。

 ≪12年函館スプリントS・VTR≫ドリームバレンチノはスタート後、行き脚が付かず松山の手が動く。ロードカナロアは4番手。バレンチノが外からポジションを上げ、ラスト400メートルでカナロアと同じ位置まで浮上。内で詰まるカナロアを尻目に抜け出し、押し切った。

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2013年3月20日のニュース