【高松宮記念】サンカルロ 悲願へ大久保洋師「最後のつもりで」

[ 2013年3月20日 06:00 ]

12年高松宮記念でサンカルロ(左)はロードカナロア(右から2頭目)を抑え2着を確保した

 名脇役のままでは終われない。今回こそ悲願成就だ。7歳春を迎えたサンカルロは実に12度目のG1挑戦。大久保洋師は「今年が最後とは思っていないが、それくらいのつもりでやっている」と決意を示した。

 高松宮記念は4年連続の参戦で過去3年は4、2、2着。中でも、最も惜しかったのが新コースに生まれ変わった昨年だった。直線で自慢の末脚がさく裂したが、カレンチャンに首差及ばず。それでもロードカナロアには半馬身先着した。坂ができ、直線が長くなった新中京。単純なスピード勝負の舞台でなくなったのは、1400メートルに良績が集中する同馬には好都合。師は「中京コースは差し馬にもチャンスがある。少し時計がかかるのもいい」と適性を感じ取っている。

 前走・阪急杯は4着。得意の阪神1400メートルでカナロアの後じんを拝したが、10キロ増の516キロは自己最高馬体重。師は「結果的に少し余裕を持たせ過ぎたかな」と振り返る。その分、使った上積みは大。1週前は坂路で3F35秒7と抜群の動きを見せ、吉田豊も「今回は結構やっている」と手応えを示した。

 師は「自分の競馬をして、あとは展開の助けがあれば。こればかりは自分ではどうにもならないから」と話したが、今年は逃げ馬がそろって、流れが向く公算が大。人事を尽くして“展開”を待つ。ほんの少しの助けがあれば突き抜ける力があることは、もう誰もが知っている。

 ≪12年高松宮記念VTR≫ロードカナロアは好位をキープ。直線は先に抜けたカレンチャンの直後から内を突いたが、差が詰まらない。サンカルロは4角12番手から上がり3F34秒7(メンバー2位)と豪快に伸びてカナロアを捉えたがカレンチャンには首差届かず。

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2013年3月20日のニュース