【AR共和国杯】9歳キッツ、まだやれる!

[ 2012年10月30日 06:00 ]

人気薄での一発が魅力の古豪マイネルキッツ

 長距離の古豪が数多く名を連ねたアルゼンチン共和国杯。9歳秋を迎えたマイネルキッツが4個目の重賞奪取に向け、スタンバイしている。秋初戦のオールカマー(8着)は体調不良で天皇賞・春を回避後の放牧明け。内で詰まる不利もあって、完全燃焼とはいかなかった。国枝師は「もともと使って良くなるタイプ。それを考えれば、内容は悪くなかった」と振り返る。

 その後は距離適性を重視して、ここに備えた。1週前の24日は、Wコースで6F85秒1と長めから意欲的な併せ馬。指揮官は「パートナーに遅れたけど、調教は昔から動かない。水分を含んだ馬場で見た目は地味でも動きは良くなっている。体も大きく見せている」と上積みを感じている。

 5歳下の半弟マイネルマーク(賞金順では補欠1番手)もエントリー。もし出走がかなって“兄弟対決”が実現すれば、兄としての意地もある。スポニチ賞ステイヤーズS(12月1日、中山)の連覇を見据えての重要なステップ。「年齢的に大きな上積みはないが、一度使った分は良くなっている。今年もステイヤーズSを目標にしてます。いい形で行ければいいね。距離延長はプラスなので」

 指揮官は長年厩舎を支えてきた看板馬の“もうひと花”を祈った。淀の大観衆をアッと言わせた09年天皇賞・春が12番人気なら、10年日経賞は6番人気、昨年ステイヤーズSは4番人気と重賞3勝は全て人気薄。近走着順から注目度は低くても、意外性の長距離砲キッツからは目が離せない。

続きを表示

2012年10月30日のニュース