【秋華賞】アイムユアーズ軽々1番時計49秒4

[ 2012年10月11日 06:00 ]

<秋華賞>坂路で追い切るアイムユアーズ

 関東馬、侮るなかれ。「第17回秋華賞」に出走する関東馬の追い切りが10日、美浦、栗東トレセンで行われた。美浦ではアイムユアーズが池添を背に力強い走りを披露。4F49秒4の好時計を軽々と叩き出し、ラスト1冠獲りに万全の態勢を整えた。

 アイムユアーズは栗東から駆け付けた池添を背に坂路で単走。軽く気合をつけられると鋭く加速した。変則日程で水曜に追い切った馬は少なかったとはいえ、4F49秒4は堂々の1番時計だ。

 ラスト400メートルは11秒台のラップを連発と伸びも上々。池添は「51秒ぐらいとの指示だったが、無理せずあの時計なので具合はいいと思う」と“誤差”を好調の証と捉えた。1週前追い切りにも駆け付けており、2週連続での騎乗。「先週より素軽い動きで、さらに良くなっているのでは」と好感触を得ている。

 春2冠は桜花賞3着、オークス4着。安定した走りを披露しながら、2冠馬ジェンティルドンナの後じんを拝する結果となった。それでもクイーンSは古馬相手に早め先頭から押し切る横綱相撲で快勝。馬体重は24キロ増の468キロとパワーアップした姿を見せた。クイーンSが初騎乗だった池添は「体はあれでいいと感じた。一番のセールスポイントは乗りやすいこと。ジョッキーの意のままに動いてくれる。脚の使い方とか反応が分かったのはいい」と収穫を口にする。一方で、いい意味でイメージと違っていた点も。「思っていたより反応がよかった。もう少し(追い出しを)待っても良かったのかな」と本番に向けてのイメージを膨らませた。

 オルフェーヴルの凱旋門賞挑戦が注目された先週は土曜のデイリー杯2歳S(テイエムイナズマ)、月曜の京都大賞典(メイショウカンパク)と重賞2勝の大暴れ。宝塚記念Vまで手綱を取り続けたオルフェーヴルの2着惜敗には複雑な思いもあるだろうが、この日朝は関係者と凱旋門賞談議を交わすなど気持ちの切り替えはできている。

 手塚師は「彼は大きいレースに強いし、作戦を練っていると思う。乗り方は任せる」と全権委任の考え。池添も「(G1では)惜しいレースが続いているが、タイトルを獲れる馬だと思う。何とか強い馬を負かしたい」と意欲満々だ。馬の成長と鞍上の勝負強さ。春の雪辱は決して夢物語ではない。

 ≪池添、現役4位のG1・19勝≫池添は大一番での勝負強さに定評がある。JRA通算800勝は現役18位だが、重賞58勝は同9位、G1・19勝は同4位。大きなレースになればなるほど成績がいい。秋華賞は04年に2番人気のスイープトウショウで勝っている。

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2012年10月11日のニュース