【中山金杯】フェデラリスト3連勝!重賞初挑戦初V

[ 2012年1月6日 06:00 ]

<中山金杯>競り合いを制し、重賞初Vを飾ったフェデラリスト

 2012年の中央競馬開幕を告げる東西金杯は、共に関東馬が優勝。東の中山金杯はフェデラリストが3連勝で重賞初挑戦初V。管理する田中剛師(50)はJRA平地重賞初制覇を達成した。

 年が変わっても勢いは止まらない。2連勝でオープン入りを決め、初の重賞舞台に挑んだフェデラリスト。完璧なレースぶりで、いとも簡単にG3の壁を突破した。中団追走から徐々にポジションを上げ、直線は道中で目標にしていたダイワファルコンとの一騎打ち。坂下からゴールまでびっしり追い比べ、首差で競り落とした。

 「すぐ前に2着の馬がいて、いい感じで追走できた。相手も強い馬だが最後までよく頑張ってくれた」とパートナーを称えた蛯名。1、4Rに続いて今年3勝目を挙げ、通算2000勝まであと9勝としたベテランも、金杯は東西通じて初制覇。「毎年勝ちたいと思っていたからうれしいね。年の初めのレースだから気持ちも楽になる。今年もファンにいい競馬を見せたい」と満面の笑みだ。

 田中剛師は暮れの中山大障害(マジェスティバイオ)でJ・G1を制し、今度は平地重賞初V。「3~4角で手応え良く上がってきたし、坂下でも余裕があったから勝てるかなと…。1戦ごとに本当に強くなっている」とまずは殊勲の愛馬に最敬礼。騎手時代は障害の名手として名をはせたトレーナーらしく、初期調教で横木という小さな障害をまたがせるなど、独自のメニューで管理馬を鍛錬。10年10月の開業以来、わずか1年強の間に平地、障害の両重賞タイトルを手にした。「使える馬がいるだけでも幸せと思っていたが、両方勝たせてもらった。馬主さんにも感謝しているし、これから今まで以上に気を引き締めていきたい」と決意を新たにする。

 快進撃を続けるフェデラリストの成長を、師は「超回復」と表現した。「人間が筋トレをやって少し休ませると、新しい筋肉が増えてくるのと同じ。力をつけながら勝ち進んでいる。つくべきところに筋肉がついて、まだまだ強くなると思う」。今後については「新米調教師なので、オーナーとよく相談したい」と話したが「従順な馬なので幅広い距離に対応できる。春のG1が楽しみになった」と夢は広がる。東からの新風は、春に向かって勢いを増す。

 ◆フェデラリスト 父エンパイアメーカー 母ダンスパートナー(母の父サンデーサイレンス) 牡5歳 美浦・田中剛厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績9戦6勝(うち中央7戦4勝) 総獲得賞金8763万1000円。

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2012年1月6日のニュース