【京都金杯】パテック 1年の計はマイルにあり

[ 2012年1月4日 06:00 ]

<京都金杯>坂路を軽快に駆け上がるサダムパテック(右)

 スポニチ賞京都金杯ではサダムパテックが距離短縮を起爆剤に、昨年の弥生賞以来の勝利を目指す。

 ステッキ2発。坂路単走追いのサダムパテックに岩田が闘志を注入した理由はこうだ。「暮れの28日に坂路で追い切った時には54秒台くらいしか出なくて“あれ?ズブくなったのか”と思ってね。でもきょうは満足。馬場が緩いのに、これだけ時計も出たんだから上等」

 全体時計は4F52秒3。ステッキで気合をつけられたラスト1Fは12秒5で鋭く伸びた。陣営の意図した通りの好時計だ。その28日には厩舎の先輩シルポートに併せ馬で遊ばれた形。西園師の言葉を借りれば「シルポートが勝った」という好対照の走りだった。最終追いの今回、シルポート、パテックはそれぞれ坂路単走。52秒3は全く同じだが、ラスト1Fはパテックの方が0秒4も上回った。

 昨年のクラシック戦線は3冠全てに皆勤して皐月賞2着。距離が長いと思われた菊花賞も5着に健闘。ただ、前走の鳴尾記念は「あれっ!?という結果(3着)。本来はもっと切れる」と1番人気に応えられず岩田は案外だったと首を振る。

 2000メートルの中山金杯に対し京都はマイル戦。これまで歩んできた戦績を思えば、朝日杯FS以来となるこの距離への起用は意外に思えるが、実はこれぞ大器の目を覚ます一手。「ジョッキーの進言もあったんで。彼独特の勘なのでしょうね」と西園師。一方の岩田は「どれだけ瞬発力が戻っているかだけど、1600メートルはきっと合う。ワクワクする」と期待を込めて話した。

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2012年1月4日のニュース