【朝日杯FS】サドン、香港Vの兄ラッキーに続く!

[ 2011年12月14日 06:00 ]

<朝日杯FS>上昇度から楽しみなサドンストーム

 血統の力は凄い。時に想像もつかないような奇跡を起こす。厳しい抽選をくぐり抜け、姉ブエナビスタ同様に阪神JFを圧勝したジョワドヴィーヴルはファンに衝撃を与えた。朝日杯FSにも血のミラクルを起こしそうな馬がいる。京王杯2歳S2着馬サドンストームだ。

 半兄ラッキーナインが11日の香港スプリントを制し、念願の国際G1を手にしたばかり。一躍、世界が注目する血統へと躍り出た。競走馬の世界で時折起こる“血の連鎖”。サドンストームにも見えない後押しがあるかもしれない。

 大一番に向けての態勢は整っている。北海道での2勝はいずれも芝1200メートル。「センスと力の違いで前に行っていた」と西浦師が振り返るように、豊かなスピードに任せた競馬を展開していた。ただ、それでは昇級し、距離が延びた際に対応できない。そこで北海道を切り上げ、栗東に戻ってからは抑える競馬を教え込んできた。

 最も効果が大きかったのはプール調教だ。「随分リラックスするようになった。調教でもレースでも、走りに集中するようになった」と師は目を細める。馬がオンとオフをはっきりと認識するようになり、調教への集中力が増した。当然、稽古の効果は劇的に上がった。筋肉は太さを増し、息遣いは以前と比較にならないほど良くなった。

 その成果が京王杯2歳Sでの快走だ。調教集中効果で馬体は16キロ増。中団で折り合い、直線ではじわじわと伸びた。ゴール前はレオアクティブの切れに屈したが、北海道滞在時とは一味違う走りを見せつけた。

 「使いながら実が入ってきたからね。楽しみはあるよ」(同師)。目下の上昇度に血統の見えない力が加われば、G1制覇に楽々と届くはずだ。

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2011年12月14日のニュース