【宝塚記念】アーネストリー、佐々木師「１００点」

坂路、軽快な動きを見せるアーネストリー

　昨年３着の雪辱を期すアーネストリーは坂路単走。主戦・佐藤が騎乗して迎えた最後の直線。左ステッキを２度、３度と振り下ろす。相棒の叱咤（しった）激励に応え鋭く反応すると、力強いフットワークで駆け抜けた。

　「気合を乗せる意味で、しまいはビシッと追った。いい伸びだったね。前走は内にもたれていたが、きょうは真っすぐ走っていた。体も締まっている」。佐々木師は満面の笑みで愛馬を出迎えた。

　腰の不調もあり、前走の金鯱賞が約７カ月ぶりの実戦。得意ではない道悪馬場に脚を取られながら、３着を死守したのはさすがだ。「レース後もすぐに乗り出して、何の不安もなく調整できた」と師。「状態が一番良かった昨年の札幌記念（１着）よりもいい。落ち着きが出て完成された感がある。１００点」と仕上げに悔いはない。

　昨年は３着と涙をのんだが、今年は昨年Ｖのナカヤマフェスタが不在。２着ブエナビスタとの差はわずかに半馬身。流れひとつで十分に逆転可能だ。「今回も先行押し切り狙い。それで差されたら相手を褒めるだけ。昨年よりも着順を上げたいね」。強気のコメントで押し通した指揮官には「優勝」の２文字しか見えていない。