【ヴィクトリアM】波乱演出に自信!今週も期待の“豪腕”
しっかりと期待に応えてくれる男だ。先週はプリンシパルSのトーセンレーヴ、NHKマイルCのグランプリボスを勝利に導き、土日の東京メーンジャックを果たしたオーストラリアの剛腕・ウィリアムズ。今週、コンビを組むのは初騎乗となるグランプリエンゼルだ。グランプリの冠名で矢作厩舎とあれば、グランプリボスと同じ。7戦連続で馬券圏外とあって人気はないが、水曜の追い切りで初コンタクトをとったウィリアムズは手応え十分だ。
「凄く調子がいいと感じたよ。反応もいいし乗りやすいね。レース当日もきょうみたいな道悪馬場でやれれば、掲示板は外さないと思うよ」と2桁人気確実と思える伏兵馬で、この熱いコメント!取材後には報道陣に握手を求めるほどのナイスガイは、感触もストレートに伝えてくれる。
手綱さばきも抜群だ。矢作師が「折り合いをつけるのが本当にうまい」とうなれば、トーセンレーヴを管理する池江師も「一瞬の判断力は凄いね。(トーセンレーヴは)ダービーも彼に任せるしかないでしょう」と絶賛する。春のGI騎乗馬も続々と決まっている。マイラーズC3着ダノンヨーヨー(牡5=音無)は内田の落馬負傷で、安田記念(6月5日、東京)でのコンビ結成が決まった。宝塚記念(6月26日、阪神)は天皇賞・春11着ローズキングダム(牡4=橋口)に騎乗。「追い切りに乗ってもらうつもり」と橋口師。
G1勝ちは昨年の天皇賞・春と先週のNHKマイルCで、ともに初騎乗だった点がポイント。週末は騎乗馬のDVDを関係者と見ながら作戦を立てる。たゆまぬ努力に裏打ちされた技術が、関係者の信頼をつかんでいる。「今週も当然DVDを見るよ。追い切りの感触も踏まえながら作戦を考えたいね」
3歳時に13番人気のNHKマイルで3着に激走した実績を持つグランプリエンゼル。あっと驚く激走の期待が膨らんできた。
◆クレイグ・ウィリアムズ 1977年5月23日、オーストラリア・メルボルン生まれの33歳。父は調教師で、93年にメルボルン地区で見習い騎手としてデビュー。05~06年シーズンに初のリーディング獲得。翌年もリーディング。06年にワールドスーパーJS出場のため初来日し、5位タイ。07年優勝。10年、JRA短期免許を取得。天皇賞・春のジャガーメイルでG1初制覇。今年はグランプリボスでNHKマイルC優勝。JRA通算268戦26勝。
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