【中山牝馬S】アプリコット急きょ“Vパターン”

[ 2011年3月10日 06:00 ]

サニーラブカフェ(右)と併せて追い切るアプリコットフィズ

 中山牝馬Sの追い切りではアプリコットフィズが芝コースで軽快な走り。京都牝馬S14着の雪辱に力が入る。

 アプリコットフィズの追い切りは、急きょ坂路から芝コースに変更された。サニーラブカフェ(7歳1000万)を4馬身追走し、道中は折り合いに専念。直線でインに潜り込むと、いっぱいに追われる僚馬に対し、馬なりのままで半馬身先着した。

 芝コースは週明けの降雨の影響でやや重の馬場状態。芝で追い切った理由を小島太師が説明する。「馬場が思ったより軟らかかったからね。疲れが残らないからいいんじゃないかな」。それでも楽に上がり3F35秒7~1F11秒4(全体5F64秒1)の鋭い伸び。走り慣れた芝で見せるバネの利いたフットワークは絶品だ。「今はカイバ食いが落ちなくなって体が減る心配もない。そのあたりの神経を使わなくて、稽古をやれるのはいいね。体も増えて確実に力をつけている」と師は成長に目を細めた。

 追い切りの手綱を取った小島良助手は「動きは良かった。道中も行く気満々で、直線で内側に入ったらグングン伸びた。(直前の芝コース追いは)クイーンS(1着)の時と同じパターンだからね」と好感触を伝えた。

 前走・京都牝馬Sは2番人気の支持を集めたが直線で急失速、14着に大敗。先行集団が固まり、道中は内のアグネスワルツと外のヤマカツマリリンに挟まれる苦しい展開。馬が気負ってしまい、走りのリズムは最悪だった。「前走は一番してはいけない形だった。位置はどこでもいいから、とにかく道中でフワッと走って持ち味を生かせれば」と巻き返しに燃える指揮官。クイーンS以来の必勝の調教パターンで3つ目の重賞タイトルをもぎ獲る構えだ。

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2011年3月10日のニュース