【フェブラリーS】池添「最高の形で…」名伯楽ラストG1へ決意

[ 2011年2月18日 06:00 ]

記者会見に臨む池添謙一騎手

 今年初のG1「第28回フェブラリーS」は話題満載の好カード。今月末で引退する池江泰郎師(69)は最後のG1にバーディバーディを送り出す。ターフライターの平松さとし氏がレースのキーマンに直撃する「キーマンの懐へ」は同馬の手綱を取る池添兼一騎手(31)を直撃した。

 ――バーディバーディの前走(東京大賞典3着)は道中、有力馬のスマートファルコン、フリオーソを見る位置取り。

 池添 はい。いい位置を取れたし、道中の手応えも悪くありませんでした。

 ――ただ、勝負どころから2頭に離された。

 そうですね。当時の条件では上位2頭と地力の差があったと認めざるを得ない結果でした。

 ――今回もフリオーソがいる。

 こちらは3歳から4歳になってまだまだ成長が見込める時期。前走だって前々走(JCダート4着)と比べても成長が感じられたし、条件も替わるので逆転の余地は十分にあると信じています。

 ――具体的にどのあたりに成長を感じた?

 最後の踏ん張り具合が違いました。前走も道中、決して楽だったわけではないけど、前々走よりも我慢して走ってくれたと感じました。

 ――前々走も真っ向勝負の割によく頑張っていた。

 まあ、そうですけどね。勝ちにいく競馬をして直線、1度は少し前に出ましたからね。それでも、最後はやはり3歳馬(当時)と古馬との差が出たと思いました。あれから2カ月半。今度はこちらも古馬となり、互角以上の戦いができるようになったと思います。

 ――デビュー当初は462キロだった馬が、池添騎手が乗ったここ2戦は482キロ。

 そこにも成長がうかがえます。全く太いという感じではないので、むしろ好材料だと考えています。

 ――東京の1600メートルは3戦2勝と実績がある。

 自分が乗る前ですが、重賞(ユニコーンS)も勝っています。実際、距離短縮には全く不安を感じていません。いい条件だと思います。

 ――最終追いはポリトラックで併せ馬。6F78秒6で併入。

 僕は乗らなかったのですが、池江(郎)先生と一緒に動きは見守りました。キビキビしていい動きに見えました。先生の表情も明るかったし仕上がっていそうですね。

 ――手綱を取った調教助手から話は聞きましたか?

 はい。“先週は少し太い感じがしたけど、今週の動きは良かった”と話していました。調教駆けする相手(古馬オープンのキングスストリート)と併入したのだから、いい状態だということでしょう。

 ――定年を迎える池江郎師は、これが最後のG1挑戦となります。

 数々の名馬を育て、多くの名ジョッキーとも関わりのある池江先生。その最後のG1に僕が乗せてもらえる。勝って恩返しをしたい気持ちでいっぱいです。最高の形で“お疲れさまでした”と言えるように精いっぱいの騎乗をします!

 ≪池江郎師&池添の重賞成績≫【0028】10年函館記念ドリームサンデー、愛知杯ヒカルアマランサス3着。G1は04年宝塚記念=サイレントディール7着、05年秋華賞=ジェダイト13着、10年JCダート=バーディバーディ4着

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