【ローズS】アパパネ“穴党”シャットアウト!

[ 2010年9月16日 06:00 ]

栗東の坂路で、豪快な動きをみせたアパパネ

 秋華賞TRの「第28回ローズS」(3着まで優先出走権)は栗東滞在中の春の2冠馬アパパネが超抜の動き。3冠に向け、始動戦Vの態勢は整った。

 ド迫力のパフォーマンスだった。アパパネは既に阪神JF、桜花賞、オークスを制しており、実績はケタ違い。無理にでも付け入るスキを探せば“休み明け”に尽きるのだが、穴党のわずかな光明すら完全にシャットアウトするほど、力強い動きを披露した。
 国枝師は「ある程度時計を出す感じで」と指示。坂路併せ馬の予定でレディハピネス(3歳未勝利)と並んでスタートしたものの直後から手応えが違う。すぐ単走に切り替えて、残り2Fでグンと加速する。圧倒的な伸びで11秒7―12秒0のラップを刻んだ。
 「4Fはエラーだったが52秒ぐらいじゃないかな。動きは良かったよ」。トレーナーは当然とばかりに超抜の攻めを振り返った。入念な調整に自信がにじむ。「ずっと厩舎で調整したが、暑い中でも無事にここまで来たね。問題はないよ」。8月に入ってすぐ時計を出し始め、攻め量は十分過ぎるほど。春からの“変化”は体に表れている。
 「体は立派。ボリュームアップして力強さが出てきた。オークスがマイナス10キロだったし、それが戻ったのと成長分を合わせれば今回プラス20キロとかでも不思議はないよ」。計算すると現在は490キロ前後になる。では、これが太いかと言えば違う。「もう牝馬の感じがしなくてね。牡馬みたいだよ」。抜群の馬っぷりは、いよいよ牝馬の枠を超えた。秋始動戦でどんなレースをしてくれるか、期待は大きくなる一方だ。
 「ここをステップに、秋華賞とエリザベス女王杯が目標。オークスで折り合いの進歩も見せてくれたから、今まで通りいってくれれば」
 国枝師は秋G1も完全制覇をもくろむ。それに応えてアパパネは前哨戦から文句なしの仕上がりだ。

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2010年9月16日のニュース