【中山金杯】7歳アクシオン夢の宝塚へ重賞連覇!

[ 2010年1月6日 06:00 ]

<中山金杯>大混戦を制したアクシオン

 中央競馬は5日、東西の金杯で開幕。「中山金杯」は1番人気アクシオンが馬群から坂上で鋭く伸びて快勝。鳴尾記念に続く重賞連勝をマークした。屈腱炎から長い休養を挟んでの見事なカムバック。今年の快進撃を予感させた。東西ともに3着に伏兵馬が食い込み3連単は“お年玉”配当となった。

 10年の飛躍を予感させる快勝劇だ。アクシオンが鳴尾記念に続く重賞連勝を達成した。前半1000メートル通過61秒9のスローな流れを中団の内でじっと我慢。4コーナーで各馬が動き始め、馬群は一団。だが、鞍上・藤田は内で動かない。直線半ばでようやく外に持ち出すと、力強い脚さばきで前をとらえた。掲示板に載った5頭が同タイムという大混戦。着差以上にアクシオンの勝負強さが光った。
 パートナーの力を信じた藤田がその力を余すことなく引き出した。「2コーナーからペースが一気に遅くなったが、馬の力を信じていた。外に出すと届かないと思ったので腹をくくって内を突いた」。金杯を勝つのは意外にもこれが初めて。「人気に応えられて良かった。勝ててうれしいやん!」と自身のブログでおなじみの藤田語録で喜びを爆発させた。今年の中央競馬開幕となった中山1Rを勝ち、メーンの重賞もゲットと最高のスタートを切った。
 長く苦しいケガとの闘いに打ち勝ったアクシオンの頑張りも見逃せない。屈腱炎で休養期間は2年3カ月にも及んだが、同馬の能力、可能性を信じた陣営は焦ることなく回復を待った。鳴尾記念V後、目標としていた有馬記念は無念の除外。馬体の絞りづらい時季だけに、馬体重はプラス14キロだったが、二ノ宮師は「自分で体をつくる馬なので心配はしていなかった」と説明。「いつも一生懸命走るので、きょうも道中は掛かってはいたが、しまいはしっかり伸びた。中身ができていたのもあるが最後は血統のおかげかな」と話した。
 02年に急死したサンデーサイレンスの最終世代。その代表として今後はさらなる大きな舞台が待ち受けている。二ノ宮師は「状態を見ながらになるが、中距離戦線で大きいところを狙いたい」と明言。春のグランプリ・宝塚記念(6月27日、阪神)を目標に重賞Vを積み上げていく。

 ◆アクシオン 父サンデーサイレンス 母グレイテストヒッツ(母の父ディキシーランドバンド)牡7歳 美浦・二ノ宮厩舎所属 馬主・中田徹氏 生産者・北海道沙流郡平取町坂東牧場 戦績17戦7勝 総獲得賞金1億9356万9000円。

続きを表示

2010年1月6日のニュース