原田で一発逆転V!賞金王決定戦出場決めた

[ 2009年11月30日 06:00 ]

<SG競艇王チャレンジカップ 12R>1周2マークをトップでターンする原田幸哉

 地元で一発逆転Vだ。SG「第12回競艇王チャレンジC」は29日、常滑競艇場で優勝戦が行われ、1号艇の原田幸哉(34=愛知)が2M差しで優勝。04年の浜名湖グラチャン以来3度目のSG制覇を飾った。優勝賞金4000万円を獲得し、賞金ランク7位で5年ぶり3回目の賞金王決定戦(住之江、12月20~23日)出場も決めた。競艇王CC終了とともに賞金王決定戦出場12人がすべて確定した。

 険しい道のりの先に逆転劇が待っていた。原田はスタート展示の枠なり1コースから一転、本番で地元の先輩、大嶋にインを奪われて2コース発進。「インしか考えてなかったし、全くの想定外」と振り返る展開。それでも慌てなかった。1Mで大嶋の内懐をえぐる。2Mではバックで伸びて先取りした池田を豪快に差し返して決着をつけた。
 イン逃げのVシナリオが根底から覆されても、そのわずか1分半後には図ったような差し技の連発。瞬時に新たな作戦を練り上げられるクールさは以前の原田にはなかった。「最近は調子が悪かったんで開き直ったんですよ。無心の状態。それがプラスになったと思う。無の状態で行けたから2Mも冷静ないいターンができたと思います」と振り返った。
 02年のダービーウイナーも最近は不振が続いた。04年のグラチャンを最後にSGタイトルから遠ざかり、08年以降はG1タイトルからも見放されていた。今年の優勝は8月の常滑一般戦だけ。悩めば悩むほど優勝が逃げていく。そんな苦境の中で開き直り、無心になれたことがSG制覇を呼び込んだ。
 レース前には最終日の連勝で一足先に賞金王決定戦出場を決めた地元の後輩、赤岩をグータッチで祝福。自身も今シリーズ前の32位から7位に浮上し、愛知勢では1位の池田、赤岩に続く出場を決めた。「優勝戦はかなり自信になりました。まだ賞金王については考えてないけど、意気込むということはない。今節もそうですが、すべての人に自然体の姿を見せたい」。長いトンネルから脱した“ニュー幸哉”が暮れの住之江でも無心の境地で輝きを放つ。

 ◆原田 幸哉(はらだ・ゆきや)1975年(昭50)10月24日、三重県生まれの34歳。95年4月登録の76期(愛知支部)で同期には横西奏恵、魚谷智之、瓜生正義らがいる。02年10月、ダービー(平和島)でSG初制覇。通算46V(SG3V、G18Vを含む)。1メートル72、53キロ、血液型B。

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2009年11月30日のニュース