大井の荒居師 75歳からの“挑戦”

[ 2008年5月30日 06:00 ]

5月31日付で調教師を引退する大井競馬・荒居師

 今月末で定年引退する大井の荒居貴美夫師(75)が最後のレースとなった29日の浦和10Rをエムケーファイヴで制し、有終の美を飾った。師は「競馬をやっていると月日がたつのが早いとよく言うが、まさにその通りだったね。1年、1年があっという間に過ぎていった」と振り返る。

 71年に調教師免許を取得。データが残っている73年4月15日以降、5688戦538勝の成績を残した。騎手時代は準重賞Vまで。77年東京オリンピック記念での重賞初制覇が一番の思い出だ。ローズジャックで78年の第1回帝王賞を勝った。「しまい(末脚)のいい馬だった。帝王賞は当時、公営版天皇賞と呼ばれたんだよ」。中央移籍で本当の天皇賞を狙うプランは脚部不安でかなわなかった。
 だが96年に牝馬で初めて大井記念を制したパルブライトは、中央移籍後にも重賞2勝(97年新潟記念、98年函館記念)。「馬主と馬を買いにいって2頭のどちらかを…ということで選んだのがパルブライト。もう暗くなっていてよく見えなかったんだけど。それがあんなに走るんだから分からないものだね」。引退後は故郷の栃木に帰り、馬主登録申請書を出すという。

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2008年5月30日のニュース