吉田鋼太郎 紫綬褒章受章“通勤ラッシュ”耐えられず大学中退も「毎日の稽古には耐えられている」

[ 2026年4月28日 05:00 ]

会見を行った吉田鋼太郎
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 俳優の吉田鋼太郎(67)が、学問や芸術の功績者に贈られる紫綬褒章を受章した。このほど、主演舞台「リア王」(5月5日初日)が上演される埼玉・彩の国さいたま芸術劇場で会見を行い「本当に耳を疑いました」と受章の知らせを聞いた時の心境を明かした。

 受章を知ったのはテレビ番組の撮影日だった。現場でマネジャーから知らされ「まず、紫綬褒章というものをウィキペディアで調べたわけですね」とおちゃめに切り出した。「そうしたら、とてつもなく大きな章であることが分かりまして。受章した方々の名前を見てもすごい方々。森繁久弥さん、三船敏郎さん…雲の上の方々のお名前が羅列してあった。非常に光栄なことであるけども、ますますこれからの責任が重くなるな、という感想を抱きました」と背筋を伸ばした。

 第一線で活躍し続けられる要因を聞かれると「なんでしょうね…才能ではないと思います」とキッパリ。「芝居以外のことで長続きした試しがない。芝居だけは、特に苦にならず、やめたいと思ったことも挫折と思ったこともない。見返りを求めず、無欲で続けられているんです」と表情を変えずに芸能生活を回顧。「稽古に行って帰って風呂に入ってご飯を食べて寝る…本番が終わるまでその繰り返し。修行僧のような生活。逃げ出したいとも思う。それでも、50年間逃げ出さなかったのは、それが好きだからなんでしょうね」。

 全寮制の高校に通っていた吉田は、大学で初めて電車通学を経験。その初日である入学式の日、新宿駅から、通っていた上智大学がある四ツ谷駅へ向かう丸ノ内線の車内で“通勤・通学ラッシュ”の洗礼を浴びた。「そのラッシュが耐えられなくて、そこで挫折した。もう学校に行かなくなったんです」。結果、大学は中退。「こんな話して、勲章取り消しにならないですよね?」とおどけ報道陣を笑わつつ「ラッシュの苦しさには耐えられなかったけど、毎日の稽古には耐えられている。この道に入ってよかったのかな、とは思っています」としみじみ語った。

 高校時代に観劇した「十二夜」でシェークスピア作品にのめり込み、演出家としても活躍。現在は主演舞台「リア王」の稽古期間中だ。「タイトルロールで高齢の人間がやれる芝居は、おそらくリア王しかない。滝沢修先生が『セールスマンの死』をライフワークにしたように、杉村春子先生が『女の一生』をライフワークにしたように、これまで自分のライフワークは決めていなかったのですが“これはライフワークになるんじゃないかな”と、ちょっとだけ思いながらやっています。リア王を80代でやるのが目標。やれるものなら、90代、100歳でもやれたら」と意欲をのぞかせた。

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