麻木久仁子 薬膳で食改善 脳梗塞、乳がん…大病を契機に資格も取得

[ 2026年4月26日 06:00 ]

国際薬膳師の証書を手に笑顔の麻木久仁子(撮影・藤山 由理)
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【だから元気!】 著名人に健康や元気の秘訣(ひけつ)を語ってもらう企画「だから元気!」。今回はタレント、文筆家など幅広い活躍を続ける麻木久仁子さん(63)です。2010年に脳梗塞を発症し、12年に初期の乳がんが発覚。そこから食を見直し、薬膳生活を始めました。16年に国際薬膳師、19年に国際中医師の資格を取得し、その普及活動にも取り組んでいます。(構成・吉澤 塁)

 2度の大きな病気を経て食生活を見直さなければと思っていた頃、たまたまネットで薬膳教室を見つけました。なんとなく申し込んで座学を受けてみると…。驚くほど理屈っぽくて面白そうだなと。私、理屈っぽいことが好きなんですよね。その日に入学を申し込んでそこからどっぷりとハマり、気がつけば資格を取るまでになっていました。

 それ以前は長女のために弁当を作っていたこともあり、総菜や冷凍食品を組み合わせた効率重視の時短料理が生活の中心でした。仕事先ではロケ弁当で自分の食とは真剣に向き合っていませんでした。ただ娘の弁当作りも終わる時期で、ちょうど自分のために時間を使えるタイミングでもあったんです。

 薬膳と聞くと高麗ニンジンとか冬虫夏草とか、珍しい材料を使った難しい料理のイメージがあるかもしれませんが、実は違います。自分の体調と向き合い、それに合った食事を取ることが薬膳生活。例えば二日酔いの朝にしじみ汁を飲んだり、冷え性の人が温かいお茶を飲むだけでも立派な薬膳なんです。

 私の場合は、消化を助けてくれる山芋、そして乾燥を潤すためのコラーゲンがたくさん取れる骨付き肉が鉄板です。それに豆腐や豆類、青魚を常備しています。薬膳の基本は季節に合った旬のものを食べること。今は春の山菜を食べながら、これらの食材を組み合わせて昼ごろにしっかり一膳食べる。そして夜にはさらっとした食事を取る生活が続いています。

 薬膳生活が始まって常に自分の心と体と会話するようになりました。元気すぎても良くないという考え方なので、良すぎず悪すぎない中庸と呼ばれる安定した状態を目指しています。すると頑張りすぎなくていいんだと思えるようになりメンタルも丸くなりました。

 思えば若い時は、バラエティー番組でも常にグイグイと前に出て存在感を示さなきゃ、なんて考えていました。うまくいかない自分や、他人を許せない時も多かった。ただそんな馬車馬のように働いていた経験があったからこそ、今はゆったりと自分のペースで仕事ができていて、山菜の天ぷらのおいしさといった日常のささいな幸せを感じる喜びも知りました。

 もちろん人間ですから、イライラすることはあります。そんな時に決まってするのが骨付き肉を煮込むこと。3時間ほど鍋の前に立ち、ひたすらあくを取り続ける。するとスープが澄んでいくように自分の心も透き通ってくる。そんな時の自分を鍋奉行ならぬ“あく代官”と呼んでいます(笑い)。

 これから先、何歳まで生きられるか分かりません。でも子供や周囲にも迷惑をかけたくないし、そのためには心身ともに健康であることが一番です。最近はバラエティー番組などに呼ばれると、自分より若い世代の人が番組を作っています。そんな若い方に「麻木を使ってみよう」と思ってもらえるだけでうれしいし幸せ。一緒に仕事をして良かったと思ってもらえるためにも常に心は穏やかに。そして体は健康に。これからもマイペースに仕事を続けていきたいですね。

 《新配信番組開始》3月からTBSポッドキャストの新番組「麻木久仁子の薬膳のある暮らし~心と体、ちょっといい感じ~」(土曜後4・00)の配信が始まった。薬膳を軸に日々の生活を整えるための情報を発信する内容。「シニア世代になり、仕事や子育てのコミュニティーとは違った人のつながりを求める人たちが集まるプラットフォームになれば」との思いからスタート。「同世代の方と交流しながら楽しみや生きがいを探していくような、そんな番組に育てていけたら」と期待を込めた。

 ◇麻木 久仁子(あさぎ・くにこ)1962年(昭37)11月12日生まれ、東京都出身の63歳。学習院大在学中に、アルバイト先でスカウトされ芸能界デビュー。TBS「たけし・所のドラキュラが狙っている」や日本テレビ「ん!?さんま!」のアシスタントや、知性派タレントとしてクイズ番組などで活躍。23年に放送大学に選科履修生として入学。

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