【一問一答】通算1600勝達成の羽生善治九段「まだ試行錯誤」 棋士40年での節目「非常にうれしい」

[ 2025年11月26日 17:17 ]

1600勝を達成した羽生善治九段(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の羽生善治九段(55)は26日、東京都渋谷区の将棋会館で指された朝日杯2次予選で本田奎六段(28)、千田翔太八段(31)に連勝し、自らの持つ歴代最多勝利数を1600に更新した。

 1985年(昭60)にプロ入りした羽生の通算成績は1600勝731敗。対局後の主な一問一答は以下のとおり。

 ――通算1600勝の思いをあらためて。
 「棋士生活も40年。ずいぶん対局を続けているなと。今日は一つの節目に至ることができて、非常にうれしく思ってます」

 ――一つ一つ勝っていくのが大変と感じる要因は?
 「最近は若手の棋士たちとの対戦も増えている。AIの研究で序盤の戦術も以前と全然違うものになっていく中で、対応していく大変さというのは毎回感じます」

 ――今年会長を退かれ、棋士に専念された。将棋への向き合い方等の変化などは?
 「生活サイクルとして将棋のことを考える時間が増えたのは間違いない。それをいい方向につなげていけたらなとは思ってます」

 ――対局の中身内容としてはいい方向に?
 「でもやっぱりまだ試行錯誤というか、何がいいのかっていうのはよく分からないままやっているっていうのが、率直な感じです」

 ――将棋の勉強、研究時間というのはだいぶ取れるようになった?
 「上の方(会長職)に携わってたときよりは明らかに時間は増えたと思います」

 ――試行錯誤というのは?
 「今の戦術というか序盤のいろいろな定跡が随分変わっていくので、自分自身の過去の経験だけでは通用しないと日々思うことが多いですね」

 ――1600勝というその数字、記録については?
 「数としてはあまり実感が湧かないというところが率直な感想ではあるんですけど、長く続けてきたからこそというところなのかなと思います」

 ――自身にとってのモチベーションはどこに?
 「将棋は何十年やってても常に新しい形が出てくる。自分なりに吸収していく、取り入れていくという気持ちは忘れないでやっていきたい」

 ――タイトル戦への思いは?
 「最近は近いところまで勝ち進むこともなかった。棋力の方を充実させて、そういうことにも挑戦できたらいいなとは思ってます」

 ――今年の王座戦は挑決で敗れた伊藤匠七段が王座を奪取した。羽生九段もまだまだタイトル戦に近いのでは?
 ――伊藤さんは研究も深いですし、中終盤の力強さとか粘りとか、もう本当にこう弱点が少ない棋士。そういう人たちと互角に戦っていくには自分自身の棋力を高めていくことに尽きる。そういうのもなんか一つの刺激というか目標というか、そういうような気持ちでやっていけたらいいなとは思ってます」

  ――AIについてどう感じている?
 「(AI手順の)暗記の部分は暗記の部分で、やっぱり大切。基本的なことを押さえていく上では暗記も大事だと思ってます。ただ羅針盤が効かないような局面になることも結構多いので、感覚的な幅の広さとか柔軟さとか同時に求められているのかなと思います」

 ――タイトル100期獲得に向けては?
 「基本的に一つ一つの積み重ねなので、その一局一局を丁寧に、大切に指していくのが大事。長い視点で、もう何十年も続けてきてることなので、瞬間的なことに一喜一憂せずに、まあ前進していけたらいいなと常々思ってます」

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