急増する“直美” 高須院長語る本音「何と悲しい」解決へ「美容士」提言 美容医療が「日陰」だった時代

[ 2025年11月14日 07:05 ]

高須克弥氏
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 美容外科医で「高須クリニック」院長の高須克弥氏(80)が著書「高須の遺言」(講談社)を10月8日に刊行した。昨今、2年間の研修終了後にそのまま自由診療の美容医療に進む“直美(ちょくび)”が増加している。美容医療の第一人者はこの現状をどう思うのか。高須氏にかつての美容外科の立ち位置や“直美”への提言を聞いた。(那須 日向子)

 「初めから喜んで美容医になりたい人が多いって、僕たちの世代の医者はみんな“何という悲しいことなんだろう”と思っていますよ」としみじみ語る高須氏。

 厚生労働省の調査によると2008年から2022年にかけて診療所において主に「美容外科」に従事する医師は3・2倍に増加。保険診療の過酷な労働環境、収入面などを背景に、研修終了後にそのまま美容医療の道へ進むいわゆる“直美”と呼ばれるケースも増えている。

 自身は昭和大学(現・昭和医科大学)医学部医学科卒業後、ドイツなど海外で整形・形成外科の当時の最新技術を学び、同大学大学院医学研究科博士課程を修了。形成・整形外科医の道へ。1974年、29歳の時に「高須医院」を開業し、76年に高須医院から独立した自由診療の「高須クリニック」を立ち上げた。

 「高須の遺言」内では、かつて美容整形は「ごく最近まで憧れとは程遠い職業」だったとし「日陰の存在」と表現している。そんな当時から二重瞼(まぶた)にする埋没法や脂肪吸引手術など今ではメジャーな施術を普及。「簡単にできて便利だっていうことを教えたら、簡単で便利なことだけをやる人たちが出てきちゃってさ。いろんなことができる人が、二重瞼をやりたがるんです。僕は“こういう面白いこともありますよ”とみんなに紹介したのだけど、まさか、それだけで食っていく人たちが大勢出てくるとは思わなかった」と昨今の美容医療の人気の高さに驚きを隠せない。

 そこで美容医療のパイオニアが提言するのが「美容士」と名付けた資格の導入だ。著書の中でも「医者は患者の“生きるか、死ぬか”が根本にある。…それ(美容整形)だけをするなら“美容士”でいいと思うの。『二重瞼しかできん!』とか『シワ取り注射しかできん!』とか、それぐらいだったらそんな資格でいいと思う」と私見。美容医療のみをしたい人は「医者にする必要はない」と語る。

 「ケーキ職人になるのに何も料理学校行ってあらゆる料理を学ばなくていい。医者になるには6年間の医学部プラス、研修医の2年間で計8年間勉強する。8年勉強して初めて美容医になれる。でも美容医はそれまで全く学校で教わってなかった脱毛とか脂肪吸引とかをやるんですよ」

 「美容士」が導入されれば、「直美」がもたらす経験不足や他の診療科のなり手不足の問題に一石を投じられるかもしれない。「せっかくいろんなことができる人が美容整形だけになっちゃうって国のためにもならないし、その人の今まで培ってきたことも無駄になるし、もったいないなぁって思うんです」と力を込めた。

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