桂米輝「古典落語の第一人者になりたい」 「秋のらくごまつり」9月22日千秋楽に出演

[ 2025年9月6日 11:00 ]

古典落語、新作落語の“二刀流”で人気の桂米輝
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 古典から新作まで、幅広く演じる桂米輝(40)。大きなゼスチャーにユニークな発想の新作で人気者となったが、実は「古典落語の第一人者になりたい」と意外な目標を口にした。

 落語との出会いは大学入学後。元々お笑い好きで、高校卒業後に「大学に行かず、NSC(吉本総合芸能学院)に入ろうか」と考えたが、踏ん切りがつかず関大へ進学。落語研究会に入り「大学は5年かかって卒業しました」と落語に打ち込む学生時代だった。

 この頃から「落語家になりたい」とおぼろげながら考えたが「勇気がなかった」と大手楽器店に就職。ピアノ販売の営業を担当した。だが、「自分が営業をかけては1台も売れなかった」という。就職後もアマ落語界で精力的に活動。上司から「君は仕事に身が入ってない」と見抜かれた。「休日に落語をするために働いていたので…」。結局、1年ほどで退職した。

 「年齢的にラストチャンスと思った」。フリーターの後、26歳で「華があるから。この人だったら、どんなに理不尽なことを言われても着いていけるかなと思った」と元々好きな噺家の1人だった桂米団治へ弟子入り志願した。大阪・動物園前の動楽亭では空振り。高速バスで広島・呉まで追いかけた。京都の上七軒歌舞練場での3度目の出待ちで、米団治から「落語への思いを手紙に書いてきなさい」と言われた。「誠実に対応してくださった米団治師匠の下で修業をしたいという思いが募っております」と思いの丈を込めて認められ、1カ月の見習い後の11年7月、ついに米団治に入門がかなった。

 素人時代には55本のネタを持っていた。師匠から「どんなネタをやってたんや」と聞かれ「つる」を1席披露した。師匠から「まあまあかな」と手直ししてもらった。かつて、兵庫・西宮の文化ホールで「つる」を演じた際に、出囃子を桂ざこばさんが太鼓、桂南光がカネを叩いてくれたことがあった。2人の大御所が米輝の「つる」を「おもろいなあ」と絶賛したというエピソードもある。現在は古典と新作が半々で、新作は「短いモノを含めて130作ぐらい作りました。30本ぐらいは今も使ってます」。

 17年には「イルカ売り」で「第3回上方落語若手噺家グランプリ」を制した。8月24日には単独ライブ「ヨネキ・ザ・ベストシックス」(天満天神繁昌亭)で開催。新作ネタ「待てい!」「カフェ役者」「シックスパック」「ネギ侍」「裁縫ミケランジェロ」「終電ジントニック」の6本を披露した。繁昌亭での単独ライブは初めて。異彩を放つタイトルで、喜怒哀楽の表情も豊か。動きも派手な“米輝ワールド”が全開。「いいお客さんで盛り上がりました。また、やりたいと思います」と自身も満足そうにしていた。

 昨年亡くなった桂ざこばさんの誕生日の9月21日と22日に動楽亭で開催される「秋のらくごまつり」に出演。22日の千秋楽で1席を演じる。新作の中から自信作を披露する予定だ。新作中心と思われるが、自身は「古典ができないから新作をやってるとは思われたくない。古典落語で認められたい」と夢を持つ。落語そのものだけでなく、枕でも笑いを取れるようになることが目標。「とにかく明るく、楽しく、笑ってもらえる落語を目指します」。頭をツルリとひと撫でしてみせた。(演芸担当)

 ◇桂 米輝(かつら・よねき)本名=大谷輝弥、1984年(昭和59年)12月25日、奈良県大和郡山市生まれの40歳。関大卒業後、11年に桂米団治に入門。趣味はピアノ、ギター、楽器集め。
 

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