映画「この夏の星を見る」コロナ渦の青春がここにある

[ 2025年6月26日 16:35 ]

主演の桜田ひより(C)2025「この夏の星を見る」製作委員会
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 【映画コラム・CINEMA INFINITY】この夏の星を見る(7月4日公開)

 茨城県の高校2年生亜紗(桜田ひより)と凛久(水沢林太郎)は天文部に属していたが、どうもさえない日々を送っていた。東京の中学1年生の真宙(黒川想矢)は男子の新入生は自分だけという肩身の狭い思いをしていた。そんな時、同級生の天音(星乃あんな)から理科部に勧誘される。同じころ、長崎県五島列島の高校生・円華(中野有紗)は、実家の旅館が県外からの客を泊めていることで、周りから白い目で見られていた。親友の小春(早瀬憩)とも疎遠になっていく。高校最後の夏なのに、これまたさえない毎日。

 この居場所がまったく違う3組が、手作りの望遠鏡でターゲットの星をとらえる「スターキャッチコンテスト」に参加、3か所での出来事がひとつになり、物語は展開していきます。

 これら総て、2020年の夏の出来事です。言うまでもなく、新型コロナが猛威をふるっている時代。だから、血気盛んな学生たちにしたら、さえない学園生活にうんざりしていて当然のこと。そこへコンテスト募集の知らせ。星空を見るなら「三密」にもならない。オンライン開催なら、交通機関で移動する危険もない。かくしてコロナ渦の中での思い出作りが始まる。

 辻村深月の原作を山元環監督が映像化。当然のことながら、出演者が多くの場面でマスクをしている珍しい映画です。劇中に「みんなコロナが怖いだけ」というセリフが出てきます。まさに言いえて妙。今から振り返れば、当時のさまざまな出来事やイザコザは、そういう面があったでしょうね。コロナの時代を記録として残す意味でも貴重な作品。ラスト近くの「良いお年を」というセリフが泣かせます。

 T・ジョイ梅田などで7月4日公開。(樋口 徹)

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