【王将戦】永瀬拓矢九段 カメに変身した理由 3月の第5局へ「精いっぱい向上して臨めたら」

[ 2025年2月18日 05:05 ]

初勝利から一夜明け、はにたんが見つめる中、亀に扮し温泉に足を入れる永瀬九段(撮影・西尾 大助、会津 智海、大城 有生希、藤山 由理)
Photo By スポニチ

 将棋のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負の第4局(15、16日=大阪府高槻市)で初白星を挙げた永瀬拓矢九段(32)が、激闘から一夜明けた17日、亀になりきって勝利の余韻に浸った。藤井聡太王将(22)=7冠=相手にスイープを回避し、まずは一息。3月8、9日の第5局(埼玉県深谷市)に向け、活力を補充した。

 タコからカメに変身した。前夜は「唐揚げが好きなんですよね~」と目尻を下げてタコに扮した永瀬はこの日、「愛着があります」という亀のコスプレ姿を惜しげもなく披露。対局場だった「山水館」の露天温泉に両足を浸し、眼前に広がる摂津峡の絶景を独占で堪能した。

 そもそも、なぜ亀なのか。

 4年ほど前、永瀬は揮毫(きごう)を依頼されると「鬼亀」を好んでしたためた。「鬼」も「亀」も永瀬流ともいうべき独自の簡略字。「本当は兎(うさぎ)にしようと思ったのですが(略した)鬼の方が簡単だったので」が理由という。しばらくするとファンから亀関連のプレゼントが届き始める。現在、対局の際に必ず使用している亀柄のハンドタオルもその一つ。その後なぜか「鬼」よりも「亀」のイメージが定着し、現在に至った。

 「実は以前、実家でミドリガメを飼っていたんです。あまり手を掛けなくてもいい。たくましい生き物なのだなと」

 そういえば棋風も亀のように忍耐強く、頑丈だ。「負けない将棋」は永瀬の長きにわたる代名詞。年末年始でも普通に仲間を招集して練習将棋に励む禁欲的な姿に「軍曹」の愛称が付いたこともある。

 第4局の序盤で藤井を惑わせた44手目△3一王は示唆的だ。「作戦でした」と明かすその妙手は自王を戦いの場から一マス遠ざけ、守りを固める意味合いが濃い。どことなく「亀」を想起させるのは考え過ぎか。

 甲羅を背負って湯煙を浴びる撮影を終え、亀から人間に戻った永瀬は、第5局について「自分なりにいろいろ変わっている部分もあるので、その辺を精いっぱい向上して臨めたらいいなと思います」と言及した。深谷対局まで中19日。その間には名人戦挑戦の可能性があるA級順位戦も2局、組まれている。戦いの日々は続いていく。(我満 晴朗)

この記事のフォト

「藤井聡太」特集記事

「美脚」特集記事

芸能の2025年2月18日のニュース