濱口竜介監督「震えている」 ベネチア国際映画祭銀獅子賞「悪は存在しない」 主演・大美賀均と凱旋会見

[ 2023年9月13日 05:05 ]

トロフィーを手に、記念撮影に応じる濱口竜介監督(右)と主演の大美賀均
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 第80回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)に次ぐ銀獅子賞(審査員大賞)を受賞した「悪は存在しない」の濱口竜介監督(44)が12日、都内で主演の大美賀均(34)と凱旋会見を行った。

 2021年「偶然と想像」でベルリン国際映画祭の審査員グランプリ、同年「ドライブ・マイ・カー」でカンヌ映画祭の脚本賞に続く戴冠。「何もないところから始め、地道にやってきた仕事を見つけ評価をしてくれたベネチア映画祭、審査員にお礼を言いたい」と改めて喜びをかみしめた。

 世界三大映画祭のコンペティション部門での主要賞に加え、「ドライブ・マイ・カー」でのアカデミー賞国際長編映画賞を合わせた“4冠”は、日本人では黒澤明監督に次ぐ快挙。「偉大な名監督を引き合いに出される状況は申し訳ない。黒澤監督は2つが最高賞なので、全然スケールが違う」と謙遜した。黒澤監督が50年「羅生門」から80年「影武者」まで30年かかった偉業を、わずか3年足らずで成し遂げたが「30年にわたり、長く質の高い仕事を続けられたということ。自分はこれからどうなるだろうと、震えているところもある」と苦笑い。それでも「長く映画を作り続けたいとは思っている」と控えめに意欲を示した。実際、既に新作の準備に取り掛かっているという。

 「悪は存在しない」は「ドライブ・マイ・カー」で組んだ音楽の石橋英子からライブ用映像を依頼されたことから企画がスタート。自然が豊かな郊外の町にグランピング施設の建設計画が持ち上がったことで、地元の人々に波紋が広がっていく物語。来年公開予定。

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