桑原和男さん死去 87歳 老衰のため 吉本新喜劇の復活支えた“和子ばあちゃん”や数々のギャグで人気

[ 2023年8月10日 22:48 ]

桑原和男さん
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 吉本新喜劇座員の桑原和男(くわばら・かずお、本名・九原一三=くはら・かずみ)さんが10日、老衰のため、神戸市内の病院で死去した。87歳。福岡県出身。この日夜、吉本興業が発表した。

 座長時代は普通の好青年役を多く演じたが、その後は母親役やおばあさん役といったいわゆる女形「桑原和子」を務め“和子ばあちゃん”は関西でおなじみのキャラクターとなった。

 「ごめんください!(どなたですか?)(お入りください)ありがとう」や、垂れ乳を取り出して自分で揉みだす一人芝居のほか、ツィゴイネルワイゼンのBGMに合わせて「神様、神様~!」と一人しゃべりを始めるものなど、記憶に残る数々のギャグを残した。

 福岡県小倉市(現北九州市)出身。1955年、高校卒業後、教師を志し、福岡の教育大学を受験。その後、大阪で夢路いとし・喜味こいしに弟子入りし、同年、新芸座に入った。

 翌56年、秋田實が立ち上げた上方演芸株式会社発足と同時に漫才師となり、「原こちら」の芸名で漫才の舞台に。3回コンビ別れを経験。3人目の相方は平参平で、地方巡業も行った。

 61年、吉本新喜劇の前身「吉本ヴァラエティ」に入団。70年代に座長に抜擢され、89年の「吉本新喜劇やめよッカナ?キャンペーン」ではベテランとして残留し、新喜劇の復活を支えた。92年、「上方お笑い大賞」金賞を受賞。

 2000年7月、急性心筋梗塞で手術し、入院。静養を経て、同年12月、舞台復帰。その後、体調に配慮しながら活動を続け、18、19年には「コヤブソニック」、19年3月には「60周年だよ!よしもと新喜劇」に出演した。20年10月の「よしもと大笑い祭り寄席」が最後の舞台となった。22年11月、なんばグランド花月に来場し、車いすで新喜劇を観覧した。

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