中原16世名人 藤井の初防衛に舌を巻く「こんなに早くトップに…信じ難い」

[ 2023年3月13日 05:03 ]

第72期ALSOK杯王将戦第6局第2日 ( 2023年3月12日    佐賀県上峰町「大幸園」 )

中原誠十六世名人
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 世紀の一戦を見届けた昭和の大名人、中原誠16世名人(75)は、藤井の初防衛に「デビューからこんなに早くトップに立つなんて、信じ難い」と舌を巻いた。

 中原にはこれまで2度、藤井について聞いてきた。20年の初タイトル獲得時には「最強?それはちょっと褒めすぎ」としていたが、昨年2月の王将初戴冠時には「間違いなく現役最強」と“グレードアップ”。そして今回、ついに「トップ」という言葉が飛び出した。「若いパワーにあふれて、思わぬ手を指してくる。凄いとしか言いようがありません」と深くうなずいた。

 快進撃を続ける藤井だが、まだ20歳。「このタイミングで32歳上の羽生さんと対局できたのは大きなこと。学ぶことも多かったのでは」と話した。豊富な将棋の経験値に加え、タイトル戦に出る棋士としての盤外での立ち居振る舞い。中原自身も20代の時、24歳上の大山康晴15世名人との対局を重ねながら、棋士としての姿勢を身につけた。「これからの人生において、大きな財産になると思う」。タイトル防衛以上に意味のある勝負になったかもしれない。 (小田切 葉月)

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2023年3月13日のニュース