代々木忠監督追う映画で田口トモロヲ“語る”

[ 2010年10月18日 06:00 ]

 これまでに500本を超えるアダルトビデオ(AV)を作り、ヨヨチューの愛称で知られる代々木忠監督(72)を追ったドキュメンタリー映画が製作された。

 「YOYOCHU SEXと代々木忠の世界」(監督石岡正人)で、来年1月下旬公開。28日に開幕するローマ国際映画祭のEXTRA部門に出品されることも決まった。
 代々木監督は80年代初めのAV草創期以来、数多くのヒット作や問題作を世に送り出した、「AVの父」と呼ばれるカリスマ。同作では華道の師範から一転、ヤクザとなり、カタギに戻った後、ピンク映画の世界に足を踏み入れた数奇な人生を紹介。さらに、加藤鷹(48)や愛染恭子(52)らAV界関係者のほか、落語家の笑福亭鶴瓶(58)、漫画家の槇村さとる氏(54)ら著名人にもインタビューを行い、監督の素顔と作品に込められたメッセージに迫る。
 ナレーションにはNHK「プロジェクトX~挑戦者たち~」の独特の語り口で知られる田口トモロヲ(52)を起用。無名の人たちのひたむきな努力を追った「プロジェクトX」から一転、「セックス」や「性器」「前張り」などの過激な言葉を連発し、“AV界の挑戦者”の壮絶な取り組みに光を当てる。
 映画ナレーション初挑戦となる田口は「代々木監督ご自身のハードコアな生きざまと、性&人間への探求心をクローズアップした石岡監督の着目点が素晴らしいと思い、引き受けることにしました」と話している。題字はイラストレーターのリリー・フランキー氏(46)が担当した。

 ◆代々木 忠(よよぎ・ただし)本名・渡辺輝男(わたなべ・てるお)。1938年(昭13)3月18日、福岡県小倉市(現・北九州市小倉区)出身の72歳。72年にピンク映画「ある少女の手記・快感」で監督デビュー。AV代表作に「ザ・面接」シリーズなど。

 ◆田口トモロヲ(たぐち・ともろを)1957年(昭32)11月30日、東京都生まれの52歳。俳優、映画監督、ナレーターとして活躍。大学中退後、漫画家などをしながら演劇活動をし、82年「俗物図鑑」で映画デビュー。89年の主演映画「鉄男」で注目された。

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2010年10月18日のニュース