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最後の国際大会準優勝の入江聖奈が帰国「次は笑顔で終わりたい」 日本女子初優勝の木下鈴花はパリ五輪視野

[ 2022年11月14日 19:33 ]

アジア選手権から帰国した日体大の同級生、銀メダルの入江聖奈(左)と金メダルの木下鈴花
Photo By スポニチ

 アマチュアボクシングのアジア選手権(ヨルダン)に出場していた日本代表が14日、成田空港に帰国した。東京五輪女子フェザー級金メダリストの入江聖奈(日体大)は同57キロ級で準優勝。大学卒業後はカエルの研究で東京農工大大学院に進学するため最後の国際大会だった。「燃え尽きちゃって、これでやめようかなと思った」と振り返りながらも、現役最後の大会となる全日本選手権(22日から東京・墨田区総合体育館)へ「あともうひと踏ん張り頑張って、次は笑顔で終わりたい」と話した。

 大会初戦で最大のライバルに位置づけていた林ユーティン(台湾)を撃破も「たまたま今回勝てたので、自分が上とは思っていない」と明かした。決勝では昨年の世界選手権優勝のカリーナ・イブラヒモワ(カザフスタン)に1―3で敗戦。それでも1、2ラウンドを取られた上に減点1まで受けた3ラウンドに猛攻を仕掛け、スタンディングダウンを奪った。「次は勝ちたいと思うぐらい悔しかった」と言いながらも、「自分の中で初めて、ボクシングじゃなくて殴りかかった試合だった。自分の中で一番気持ちを出せたラウンド」と評価。「引退を公言している私を派遣していただいたことが一番の感謝。そのおかげで大変濃い3週間を過ごせた」と総括した。

 日本勢で唯一の金メダルを獲得した女子52キロ級の木下鈴花(日体大)は入江の幼なじみで、同じ鳥取県米子市のジムで育ち、日体大では同級生。日本女子では初のアジア選手権優勝で、「自分が獲れるとは思っていなかった。驚きとうれしさの両方」と喜びをかみしめた。入江が金を獲得した東京五輪には出られず、「悔しさをバネに努力してきた。大学最後の国際大会で結果を出せて、努力が間違っていなかったと思えた」と話し、24年パリ五輪については「目指すつもりでいます」と明言した。

 今大会の日本女子は金が木下の1個、銀が入江、48キロ以下級の加藤光(東洋大)、50キロ級の東京五輪フライ級銅メダリスト並木月海(自衛隊)、63キロ級の鬼頭茉衣(中京大大学院)の4個。男子は48キロ級の荒竹一真(駒大)が銀、51キロ級の世界選手権フライ級金メダリスト・坪井智也(自衛隊)が銅メダルを獲得した。71キロ級の世界選手権ウエルター級金メダリスト・岡澤セオン(INSPA)は初戦で敗れた。

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2022年11月14日のニュース