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拳四朗の父・永氏独占手記「ホッとした」「真価問われるのはこれから」

[ 2021年4月25日 05:30 ]

WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦   ○王者・寺地拳四朗 判定 同級1位・久田哲也● ( 2021年4月24日    エディオンアリーナ大阪 )

判定勝利で8度目の防衛を果たした寺地拳四朗は試合後の会見で涙を見せる(撮影・後藤 大輝)
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 1年4カ月ぶりの試合を勝ち、ホッとしました。ブランクは感じなかったが、久田選手が頑張って良い試合になった。判定だからダメ、ではない。内容は良かったと思います。

 いろいろな方に迷惑をかけて、本人は相当落ち込んでいた。ただ、リングに上がれば、全て忘れて集中し、頭には勝つこと以外はなかったと思う。試合が終わって泣いたのは驚きました。まだ、本人がどういう姿勢で生きていくのかは見えていないので、真価が問われるのはこれからでしょう。親として、いろいろ注意はしましたが、ジム会長としては私生活で変なことさえしなければ、何も言うことはありません。

 私は“良いお父さん”ではありませんでした。拳四朗が生まれてから9歳までは現役だったので、自分のことだけで毎日が精いっぱい。初めて何かしてやろうと考えたのは、中学3年の時かな。高校進学のためにボクシングを教えました。

 プロになってからはスパーリングの相手を求めて、あちこちのジムに連れていきました。三迫ジムで加藤健太トレーナーと出会い、徐々に親から離れる形にはなったけど、寂しいとは思わなかった。選手が一番いい環境でやるべき。自分も選手だったから、そう思うのかもしれません。

 次の目標は連続防衛の記録更新。できれば年内に、まずは10回をクリアさせたい。もちろん統一戦も視野に入れています。本人の年齢や体重的なことを考えれば、今後は時間との戦いだとも思っています。(元東洋太平洋ライトヘビー級王者、BMBジム会長)

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2021年4月25日のニュース