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山根会長 告発内容は「全部ウソ!」名誉毀損で法的措置も検討

[ 2018年8月3日 05:30 ]

日本ボクシング連盟の山根会長
Photo By スポニチ

 国内アマチュアボクシングを統括する日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が2日、フジテレビの電話取材に応じ、同連盟の疑惑を指摘した告発状について助成金流用を除き全面否定した。都道府県連盟の幹部や元選手ら有志333人がつくる「日本ボクシングを再興する会」が告発状を提出して以来、同会長が肉声で見解を示したのは初めて。法的手段に訴える可能性と反論会見を開く意向も明らかになった。

 山根会長は1日の全国高校総体(インターハイ)開会式を欠席した理由を、大腸ポリープの手術を受けるために入院していたと説明。ポリープを8個除去して退院し、現在は大阪市内にいると明かした。その上で、同会長の関与や影響による数々の問題を指摘した告発状について「全部がウソ。だから受けて立つ」と全面対決する姿勢を示した。共同通信のインタビューには法的措置を取る可能性について「考えている。名誉毀損(きそん)ですね」と対抗手段を検討する考えを明かした。

 フジテレビの取材に唯一認めたのは16年リオ五輪代表の成松大介(28=自衛隊)に交付された日本スポーツ振興センター(JSC)からの助成金の不正流用。ただし、違反とは知らずに指示したと釈明した。助成金240万円のうち80万円しか手にしなかった成松には後日160万円を返却したが、「一人息子からもらったロレックスの時計を内緒で売って金をつくった」と主張。取材に対し「恐怖で断れなかった」と明かした成松を、「おとなしそうで中身は悪い人間」と批判した。

 また、かつて山根会長が県連盟会長を務めた奈良の選手が有利になる“奈良判定”などの不正審判は「絶対ありません!」と声を荒らげて否定。審判の選任は連盟内の審判委員会が担当し、自身の関与はないと説明した。同会長への過剰な接待を大会開催地に指示した“おもてなし”も「要求したことはありません。向こうが勝手にやってる」と反論。同会長が好むとされ“おもてなしリスト”にあるカンロ飴(あめ)は120円であると指摘し「豪勢ですか?」と訴えた。

 山根会長は「大阪で記者会見をしますから」と方針を明かした。日本連盟も公式サイトで、生中継を条件に同会長がテレビで一連の問題を説明すると発表。ただし、辞任する意向を問われた同会長は「それは俺の腹一つ」と明言を避けた。

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2018年8月3日のニュース