【検証侍ジャパン~届かなかった連覇~(5)】時差ぼけ、起用…メジャーリーガー参戦の壁直面

[ 2026年3月21日 05:15 ]

談笑する井端監督と岡本
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 【検証侍ジャパン~届かなかった連覇~(5)】岡本がメジャーのキャンプから大トリで合流したのは日本が初戦を迎える4日前だった。「めっちゃ汗をかいている」と典型的な時差ぼけの症状が出ていた。1次ラウンド後に再び渡米。マイアミ到着以降は村上が「体調はあんまりよくない」と危機感を明かした。

 ともにメジャー移籍1年目。井端監督はポスティングシステム申請前から2人に出場を要請した。開幕前に約3週間、新天地を離れるリスクを押して参戦してもらった。起用の優先度は高くなったが、ともに打率.211。皮肉にも好調を維持しながら1次ラウンド突破まで控えに回した佐藤輝、森下が準々決勝で活躍した。

 3年前は吉田が強い希望で日本代表史上初めて米球界移籍1年目でWBCに出場。途中から4番に入り、メキシコとの準決勝で同点3ランを放つなど世界一奪還に貢献した。岡本、村上出場の「流れ」をつくった前回大会の成功例が、今回は“幻想”に終わった。井端監督が万全のため2月下旬の名古屋滞在中の合流を目指すように希望しても、1年目では自軍の実戦を優先せざるを得なかった。

 そもそも大会のフォーマットは「真の世界一決定戦」と言えるのだろうか。日本が敗れたD組のベネズエラは最初からマイアミで戦い、時差も長距離移動もなかった。逆に東京ラウンドでは日本だけ「午後7時開始のナイター→翌日正午からデーゲーム」という日程がなく、台湾監督は自軍だけ4連戦があることを公然と批判した。

 次回は早ければ29年開催。大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは将来的に開催時期がシーズン中に移行する可能性に言及している。今後さらに多くの日本人大リーガーの参戦を見込むなら「予備登録枠」を活用し、米国ラウンドからの選手の入れ替えも検討すべきだ。「ドリームオーダー」を組むだけでは、世界一の夢は無残に散る。(WBC取材班)=おわり=

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