今季限りで休部するパナソニック・井上貴晴新監督が決意表明「やれることの全てをこの一年につぎ込む」

[ 2026年2月16日 08:00 ]

パナソニックの井上新監督(提供写真)
Photo By 提供写真

 今季から社会人野球・パナソニックの指揮を執る井上貴晴新監督(35)の目には悲壮なまでの覚悟が宿る。チームの集大成として臨む一年。指揮官として持てる全てを注ぎ込む構えだ。

 「他の新人の監督さんとは違った境遇というか、ラスト一年になる。(将来に向けた)成長というビジョンは考えずに、今できること、やれることの全てをこの一年につぎ込む。準備をしっかりして、やるべきことをしっかり整理して、後悔のない一年にしたい」

 昨年12月8日。パナソニックホールディングスはグループ1万人の人員削減などによる構造改革の一環として、日本選手権で2度の優勝を誇るなど伝統ある野球部の休部を発表した。

 「監督の打診をいただく前に休部という事実がありましたので驚いていたのはありましたが、14年近くお世話になって何かの形で恩返しできるよう迷いなく引き受けました。自分らしく野球部のために貢献したい」

 報徳学園(兵庫)、青学大を経て、13年に入社。現役時代は左打ちの強打者として、主に中軸を任された。21年限りで現役を引退し、その後はコーチ兼アナリスト、ヘッドコーチ兼スカウトなどを歴任。新監督としての心構えを「楽しくじゃなく、選手たちともう一度、真剣に野球と向き合いたい」と表現する。

 再建を期すにあたり、目を向けたのが投手陣の整備だ。中本浩前監督が掲げた相手の隙を突く積極的な走塁の意識はナインに浸透。その上で激戦の近畿地区を勝ち抜き、2大大会での優勝争いに参戦するためには、最低でも先発2本柱が必要になる。

 「まずはピッチャーがメインになる。都市対抗予選しかりですが、戦い抜くためには、先発で長く投げてもらえる投手を2人もしくは3人以上をつくりたい。打ち勝つチームではないので、しっかり点を奪って、守り勝つ野球をしていきたい」

 昨季は新人だった柿本晟弥が都市対抗近畿地区2次予選で6試合に先発。本大会の王子戦でも7回3安打1失点と好投した。今季が4年目となる最速154キロ右腕・定本拓真も健在。大商大から入社する福島孔聖、亜大から入社する本田峻也の左腕コンビ、ともに3年目となる伊藤岳斗、北畑玲央も先発候補に名を連ねており、激しい競争が待つ。

 3月7日に開幕するJABA東京スポニチ大会が、新生・パナソニックとしての初陣となる。「JABA大会もそうですし、我々はどの試合も勝ち進んで、従業員の方々に魅力を発信していけるよう一生懸命活動していきます」。万難を排して、シーズンへ向かう。

続きを表示
続きを表示 広告なしで読む

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

野球の2026年2月16日のニュース