【高校野球】近畿王者・神戸国際大付の練習に密着 “2つの武器”駆使して「国際」初の紫紺の大旗へ
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第98回選抜高校野球大会(3月19日から13日間、甲子園)に出場する神戸国際大付(兵庫)は、悲願の日本一を見据え、鍛錬の日々を送っている。スポニチは冬の練習に密着。YouTube「スポニチドラフトチャンネル」において、その様子を配信する。
冬の身を切るような寒さも、土ぼこりを巻き上げる強風も、ものともしない。5年ぶり6度目の春切符を手にした神戸国際大付ナイン。兵庫県神戸市垂水区の学校に隣接する専用グラウンドには、悲願の頂点だけを見据えて練習に励む、近畿王者の姿があった。
昨秋は激戦区・兵庫を制した勢いに乗り、近畿大会も席巻した。初戦から金光大阪、橿原学院(奈良)、大阪桐蔭、智弁学園(奈良)と並み居る強豪を次々と撃破し、16年ぶり3度目となる近畿の頂点に立った。秋の日本一を争う明治神宮大会でも、3試合で大会最多記録まであと「1」に迫るチーム5本塁打をマーク。ここでも中京大中京(愛知)、英明(香川)を破り、準優勝と実力を示した。
春夏通算9度目の甲子園に向かう現チームには、従来はあまり重視してこなかった2つの「武器」がある。昨秋の新チーム結成時から新たな取り組みを開始。その一つが「選手間ミーティング」だ。井本康太主将(2年)は言う。
「今年のチームから増やしていきました。(去年までは)なかったです。(狙いは)前のチームからミスで負けていたので、コーチから、ミーティングというか、選手同士での会話をもっと増やしたらいいんじゃないか、と言われて。始めたら続けていい結果も残せるようになったので、それが良かったのかなと思います」
新ルーティンは練習前後の2度実施する。まず「きょうは、このようなことをしよう」と目標を立て、練習へと入る。終わった後にも「きょうはこれができなかったから、次はこれをできるように」といったように課題を洗い出し、次の日への指針とする。コミュニケーションを増やすことで、課題とする攻守のミスを減らすとともに、チームの結束力を高める効果もある。
そして、もう一つは「走塁」への意識向上だ。強打のイメージが強いが、追求するのは走攻守いずれにも隙のない野球。井本主将は続ける。
「それ(得点力アップ)もそうですし、走塁が分かったら、守備で次にどう守ればいいかとか、守備の作戦も考えられるので、走塁練習を今年のチームから心がけてやっています」
例年以上に走塁練習に励む狙いは、得点力向上だけではない。走塁を追求することで、相手の攻撃も予想することができるようになり、それを逆手に取って“攻めの守備”も画策できる。「野球脳」の向上にもつながることから、精力的に足を動かす。
長崎・壱岐出身の井本は主将に加え、正捕手として扇の要も務めるチームの大黒柱。言葉ではなく、背中で引っ張るタイプだ。「自分は能力があまりあるわけではないので」。主将としては何事も率先して行うことを心がけ、チームに模範を示す。
捕手としても「自分は肩とかもそこまで強くないので…」と自嘲気味に話しつつ、「それをカバーするために配球だったり、肩が弱い分、足のステップとかでカバーして、やっています」と話す。特に力を入れるのは配球面。巨人・小林誠司、元ヤクルト・古田敦也氏の動画などを見て勉強に努めており、秋田依吹(2年)、宮田卓亜(同)の両左腕、豊岡速伍(同)、橋本大智(同)の両右腕が居並ぶ、充実の投手陣を生かすために努力を欠かさない。
昨秋の明治神宮大会では、決勝で九州国際大付(福岡)の前に屈した。「最後は自分たちの能力で負けてしまった。自分たちから崩れていったので、そこをなんとか、春で挽回して、絶対に日本一を獲れるように、とみんな言っている。この春に絶対、日本一を獲りたいと思います」。今春の選抜で頂点に立つことができれば、「国際」が校名に入った学校では史上初の選抜制覇となる。歴史を刻む頂点だけを見据え、一戦必勝を積み重ねる。(惟任 貴信)
▽神戸国際大付 1963年、八代学院として開校。野球部も同年に創部。92年から現校名。90年にOB青木尚龍監督が就任して以降、急速に力をつけ、2001年春に甲子園初出場。25年夏までに春5度、夏3度の甲子園出場を誇り、最高成績は05年春の4強。主な野球部OBに坂口智隆氏(元オリックス、ヤクルト)、岡本健氏(元ソフトバンク)、楽天・小深田大翔、DeNA・松本凌人らがいる。
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