ソフトバンク・近藤健介 “破壊”から新フォーム創造 直球への対応に手応え 徳之島での自主トレ公開

[ 2026年1月10日 06:00 ]

鹿児島・徳之島で9年目となる合同自主トレを行った近藤健介(後列左から2番目)ら「TEAM AMAGI」のメンバー 
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 ソフトバンク近藤健介外野手(32)が9日、鹿児島・徳之島で行っている自主トレを公開した。打撃面では直球への対応力を課題として挙げ、メトロノームを使った練習を実施。自身のスイングとは違うタイミングでティー打撃を行い、崩された場合でも対応できるよう打撃の幅を広げる試みだ。昨季はケガの影響もあり3シーズンぶりの無冠に終わった。天才打者は打撃フォームの“破壊”も恐れず、進化しての復活を目指す。

 現状に満足していては結果は残せない。近藤は自主トレ第1クールから打撃フォームを大胆に壊していた。小久保監督が日本一奪回直後に「同じことをしても勝てない。チームを一度壊す」と話したのに通じる。「その通りだと思います。いいもの、新しいものを探していかないと打てない」と近藤。その試みの一つが独特な打撃練習だった。

 室内練習場に聞き慣れない音が響く。3拍子、4拍子…。メトロノームが鳴らす最終音のタイミングで体勢を崩された形でのスイングを続けた。「(自分本来のスイングとは違う)音のタイミングに合わせられるか。音を聞いて振り出す前からコントロールする。打撃というのは崩されるもの。いかに音で体を操り、粘れるかの練習です」と狙いを明かした。

 昨季は腰や左脇腹などを痛めて75試合の出場にとどまった。悔しさとともに感じたのがパワーピッチャーの急増だ。「本当に速くなってる。(体の)前のポイントだけで打つのは難しい。詰まった時や泳がされた時に対応できるように打てるポイントの幅を広げるのが大事」。球界最高峰の選球眼を誇るが、「見えていても振って打てるかが大事。気持ちいいポイントで打つのが一番飛ぶけど、球場を広く使ってずれてもヒット、長打を打てる方がいい」と力説した。徳之島での自主トレは今回が9年目。自主トレを行う施設には25メートルの温水プールが整備され、近藤は「疲労回復に使いたい」と感謝していた。目標に掲げる23年以来の全143試合出場、最高出塁率のタイトル奪還の後押しになる。

 今春のWBC出場にも「やってきたものをしっかり出せる準備はしている」と改めて意欲を見せた。その先にはリーグ3連覇が懸かる戦いが待つ。開幕戦ではいきなり昨季2位のライバル・日本ハムと激突する。「最多勝のペイさん(有原)が行っちゃったし、さらに先発が厚くなる。厳しい戦いになるけど、幅広く実戦へのアプローチを続けていきたい」。天才打者はさらに進化して完全復活するつもりだ。 (井上 満夫)

 ≪スポーツトレーナーの“卵”育成に一役≫

 近藤は“子宝の島”とも呼ばれる徳之島でスポーツトレーナーの“卵”育成に一役買っている。専属トレーナーの提案を受けて、理学療法士や柔道整復師を目指す学生の自主トレ参加を受け入れた。クールごとに入れ替わる形で宿舎での共同生活を送っている。「野球だけをやっていてもダメ。トレーナーの方々には支えられているので。スポーツ界につながっていけたら」と話した。

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