ヤクルト・池山監督 「イケイケ」采配の裏にある信念と根拠

[ 2026年5月15日 08:00 ]

ヤクルト・池山監督
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 13日のヤクルト―阪神戦(神宮)。ヤクルトの池山監督は1点を追う8回に送りバントを使わずに3点を奪って逆転した。まさに「イケイケ野球」の本領発揮。しかし、ただ単に強気に攻めているわけではない。就任以来貫く「選手ファースト」の姿勢。60歳の指揮官は30歳以上も年の離れた若い選手を乗せるのが本当にうまい。

 「イケイケ」采配の裏には指揮官の信念と根拠がある。この試合でも伏線があった。1点を追う7回、ヤクルトは先頭・増田は左中間寄りへの安打を放った。迷うことなく二塁へ。しかし判定はアウト。池山監督はリクエストによるリプレー検証を要求したが、結果は変わらなかった。

 終盤7回で1点差の先頭打者。無理をせず、一塁でストップしてもいい場面だったかもしれない。「紙一重なんでね。あれがセーフになってると“好走塁”ってなるんですけど」と池山監督。そして「ノーアウトで7回。でもそこで(増田に)注意してしまうと、積極性がなくなってしまうので。1番難しいところなんですけど、あれがあったからこそ逆転につながったのかなと思いますし」と続けた。

 いかに選手に伸び伸びとプレーさせるか。その点に池山監督は腐心する。指揮官やコーチの中には「7回で1点差だぞ。無理する必要はなかったんじゃないか」と、その場で選手に厳しく伝える人もいるかもしれない。池山監督は、その言葉が選手から積極性を奪うのではないか、と考える。若い選手の可能性を最大限、引き出すために必要なことを考える。

 続く8回は先頭・武岡が右前打で出塁すると、代走・並木が二盗に成功。打席の石井は送ることなくプロ初安打となる同点二塁打を放った。さらに無死一、二塁になっても送らずに打って、打って…。見ていてなんとも爽快な野球だ。信念のあるイケイケ。残り試合もファンを大いに楽しませてくれるに違いない。(記者コラム・鈴木 勝巳)

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