アストロズオーナー 今井達也獲得は長期的アジア戦略の出発点「私たちは流れに乗り遅れていた」

[ 2026年1月6日 08:10 ]

会見に同席したジム・クレインオーナー(左)(撮影・杉浦 大介通信員)
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 西武からポスティングシステムでアストロズへの移籍が決まった今井達也投手(27)が5日(日本時間6日)、本拠ダイキン・パークで入団会見に臨んだ。会見に同席したジム・クレインオーナー(71)は今井を獲得したことによる今後の壮大な展望を語った。

 来季の戦いはもちろん、チームの永続的な成長を考えたときに、今井は絶対に獲得しなければならなかった存在だった。アストロズは25年から世界的総合空調メーカー・ダイキン工業の子会社に当たる「ダイキンコンフォート・テクノロジーズ・ノース・アメリカ社」と15年間の独占的なパートナーシップ関係を締結。オーナーは今夏、ダイキン関係者と日本を訪問し「あちこち案内してもらったことで、正直、目が覚めた部分があった」と振り返る。

 「市場の存在は分かっていたが、正直言って、私たちは十分に注力できていなかった。人の出入りはあったものの、才能を正しく認識し、先手を打つという点で仕事ができていなかった。だから早い段階で一気に舵を切った。帰国してすぐに“あらゆるポジションで人を雇おう”と指示した」

 日本にはメジャーでも通用する選手が多数存在し、マーケットとしてもメジャーリーグ熱は高まりを見せている。「すぐに動かなければいけないと確信した。私たちは流れに乗り遅れていた」と本格的な日本市場参入に一気に方向転換。「実際、日本では選手たちがどんどん大きく、強くなっていて、リーグでも影響を与えている。そこを無視するわけにはいかない。日本だけでなく台湾にも目を向けるし、言葉を話せる人材を現地に配置している」。アジア各地域に常設の窓口を開設し、情報収集能力を強化していく。「必要とあれば、さらに拡大することもできる」とチーム強化、将来の常勝軍団構築へ、本気度を示す。

 球団はダイキンコンフォート社とパートナーシップ関係を締結し、球場名も日本企業が大リーグの本拠地命名権を初めて取得し、昨年1月1日から「ダイキン・パーク」となった。さらに昨年9月には成田とヒューストンの直行便を持つ日本航空子会社の「ZIPAIR」と28年までの3年契約を締結。ヒューストン近郊にはダイキンの大規模工場があり、約1万人規模の従業員が働き、地域の在留邦人も4000人規模とされている。チーム強化は地域の発展にも確実につながっていく。

 姿勢を表すように、会見にはダイキン関係者も同席した。「チームの一員として関わってほしい。今日、必ずしもここに呼ぶ必要はなかったが、彼らはパートナーだ。日本では多くのリソースを持っているし、大きな助けになるはずだ。私たちは彼らを頼りにする。15年という長期契約を結んでくれたことにも感謝しているし、ぜひチームの一部であってほしい」。ドジャースなど強力ライバルが先行する日本市場参入を本格的に進め、追いつき追い越す。日本を始めアジアとの結びつきをさらに強め、地域のさらなる発展に寄与することがチームの「王朝」確立にもつながる。その出発点とも言える今井獲得の決断だった。

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