ソフトバンク・山川穂高 来季は「復讐」 今季の成績低迷に「自分自身に一番、むかついている」

[ 2025年12月30日 06:00 ]

13年目を表す一言として色紙に「復讐」と書いた山川(撮影・昼間 里紗)
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 ソフトバンク山川穂高内野手(34)が、13年目の来季を表す言葉として色紙にしたためた文字は「復讐(ふくしゅう)」――。日本シリーズでは3本塁打と爆発したが、シーズンは打撃2冠だった2024年の成績を大きく下回った。失敗を繰り返さないよう、オフは圧倒的な練習量をこなしている。目指すのはプロ野球新記録のシーズン61本塁打。「俺たちは技術者。作品を作り上げていく感じ」と自身の打撃理論を話し始めた。

 山川は12年目の今季を、日本シリーズ以外いいところがなかったと振り返る。シーズン打率・226、23本塁打の成績に納得しておらず、来季を表す言葉に「復讐」を挙げた。

 「今年の自分に復讐したい。自分自身に一番、むかついている。許していない」

 強くなるために、オフから圧倒的な練習量をこなしている。量が自分を確立することは、これまでの経験で得た学びだ。シーズン中はこれまでもチーム練習以外の時間に体を動かしていたが、来季はさらに練習量を増やしていくつもりだ。「オフだろうがシーズンだろうが、コツコツやるのが大事。練習すれば実際うまくなるし、結果が出る」。11月29日に沖縄セルラースタジアム那覇で開催された野球教室では終了後、スタッフにグラウンドのタイムリミットを確認し、静かになった球場で居残り練習を行った。

 プロ野球界のトップを走り続ける山川だが「これをやったら打てるんだと感覚が出てきて、でも消えて。しんどい方が多い」と本音を口にした。4番に座り打点を量産していても、不安がなくなることはない。自身初の日本一も経験したが「求められているものが高いから、優勝した瞬間はうれしさよりもホッとした」と振り返った。

 本塁打を打っても、その事実はすぐに過去に変わってしまう。「喜びは一瞬。本塁打王を獲っても、うれしいのはその日だけ」。悲観的なわけではない。一瞬の喜びのために努力する経過こそ、山川にとって価値がある。「俺たちは技術者。作品を作り上げていく感じ。追求して、できるようになっていくことにやりがいを感じる」。失敗ばっかりだけどね、と笑いながらも、プロ野球選手としての覚悟が言葉からあふれている。

 大きな目標の一つとして“61本塁打”を掲げる。「ホームランを61本打ったら、日本で一番になれる。なりたい」。日本プロ野球のシーズン最多本塁打は13年にヤクルトのバレンティンが放った60本。この記録の更新を目標に置いている。

 これまで本塁打王4度、打点王2度など多くのタイトルを獲った山川が、さらに歴史に名を残すために狙っている栄光だ。「バッティングは正解がない。だからどうしたら達成できるかは分からないけど、これまで以上にやらないといけないということだけは分かっている」。練習を積み重ねて自分自身に“復讐”し、その先に描くのは、球史に名を残す未来だ。 (昼間 里紗)

≪山川を支えるドライバーは元お笑い芸人≫

 西武時代から山川のドライバーを務め、4年目になる阿部祐弥氏(29)。「僕の仕事は、山川さんがストレスなく過ごすこと」と笑顔が輝く。

 運転する上で最も気を付けることは、急発進、急ブレーキだ。「ストレスがかかってバッティングに影響がないように」と、滑らかな運転を心がけている。車の管理も任せられ、ほこりが気になれば洗車へ向かう。「高圧洗浄のバイトをしたこともある」。全て手洗いで行い、気付けば2時間が経過している。

 ピン芸人をしていた時代もあるが、実はチェンジアップを決め球とする花巻東出身の元高校球児。「コントロールが悪すぎて…」と最近はマウンドから離れたが、打撃投手も務めてきた。他にも飛行機の手配や食事の店探し…。謙遜しながら自身を「何でも屋」と語るが、山川にとっては代えの利かない存在だ。

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