【惜別球人】広島・磯村嘉孝 社会貢献活動にも力を注ぐ心優しき女房役

[ 2025年12月27日 05:30 ]

磯村嘉孝
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 2025年のプロ野球は阪神とソフトバンクがリーグ優勝を飾り、日本シリーズではソフトバンクが5年ぶりの日本一を達成した。年俸の大幅アップを勝ち取った選手がいる一方、今季限りでユニホームを脱いで再出発する選手もいる。チームを去りゆく選手を2回に分けて紹介する「惜別球人」。第2回はセ・リーグ編、広島の磯村嘉孝捕手。

 磯村は、正捕手の地位を築くことはできなかったが、15年にわたって、女房役としてカープ投手陣を支えてきた。近年は上半身のコンディション不良など、故障を抱えながらプレーを続けてきたが、「そこに関しては悔いはない」と言い切った。

 現役生活で最も印象に残っているのは捕手としての技術不足を痛感した一戦。「捕手として経験不足、勉強不足が顕著に出た試合。あの1試合は反省もそうですし、得たものは凄く大きかった」と22年5月17日の巨人戦を挙げた。先発マスクをかぶり、先発・遠藤を8回まで無失点に導くも、9回に3失点してサヨナラ負け。野球の怖さを改めて思い知った一戦と振り返る。

 グラウンド外では社会貢献活動に力を注ぎ、22年からは病院訪問や車椅子観戦者をマツダスタジアムに招待する活動などを行ってきた。3歳下の弟が難病の「筋ジストロフィー」で車椅子生活を余儀なくされたこともあり、プロ野球選手の一人として、同じ境遇の人たちを勇気づけたいという思いもあった。

 「病院訪問に行ったり、被災地に行ったり、そういう活動ができて、僕は本当にいい経験をさせてもらった。ユニホームは今年で脱ぎますけど、活動は続けていきたい」

 来年1月からは2軍マネジャー兼広報の職に就き、新たなスタートを切る。 (長谷川 凡記)

 ◇磯村 嘉孝(いそむら・よしたか)1992年(平4)11月1日生まれ、愛知県出身の33歳。中京大中京では2年夏に堂林(広島)とバッテリーを組んで甲子園優勝を経験。10年ドラフト5位で広島入団。1メートル78、92キロ。右投げ右打ち。

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