【お別れの言葉全文】王貞治氏 長嶋さんへ6分10秒の熱い思い「ああ、この人には敵わないと思いました」

[ 2025年11月21日 11:31 ]

<ミスタージャイアンツ長嶋茂雄お別れの会>お別れの言葉を述べる王貞治氏(撮影・光山 貴大)
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 6月3日に89歳で死去した巨人・長嶋茂雄終身名誉監督のお別れの会「ミスタージャイアンツ 長嶋茂雄 お別れの会」が21日、東京ドームで開催された。「ON」として長嶋さんとともに昭和のプロ野球を熱狂させたソフトバンク・王貞治球団会長(85)が「お別れの言葉」を述べた。6分10秒の時間をかけ、メモなどは見ずに、長嶋さんへ感謝や思いを真っすぐに届けた。

 ▼お別れの言葉全文

 長嶋さん、お元気ですか。この言葉が不謹慎であることは十分承知しております。でも、この長嶋さんの笑顔を見て、他に言葉はありません。長い間、一緒にプレーさせていただき、素晴らしい思い出をたくさん作ってくれました。その長嶋さんと今日こういう形でお別れするのは本当につらいことです。でも、我々の心の中には明るい太陽のような長嶋さんが生き続けてくれると、そのように確信しております。

 昭和33年に巨人軍に入団して、1年目からホームラン王と打点を獲られて、ファンの期待に十分応えられて、スターの座をしっかり獲得してくれました。以来、常に攻撃的な打撃、華麗なる守備、さっそうとした走塁、全ての面で常にみんなの目を引きつけてくれました。

 一緒に16年間プレーをさせていただきましたが、表に出る華やかな姿、それからグラウンド中での素晴らしいプレー。でも、我々は陰での長嶋さんの苦労を十分知っております。何もなくあれだけのことができるわけありません。本当に長嶋さんが日夜、野球に没頭して頑張られたことを知っている我々としては、本当に野球人とはどうあるべきかということを教えていただきました。私は16年間、一緒にプレーをさせていただき、常にそばで見せていただきました。私ほど幸せな男はいないと、自分の心の中で強く思っております。

 多くの皆さんに慕われ、憧れ、本当に太陽のような人でした。人間ってあんなに常に明るくいられるものだろうかと、打てない、勝てないということで勝ち負けにこだわった我々の世界でしたが、長嶋さんは常にファンの人がどう思うか、ファンの人がどう喜ばれるかということを考えてプレーしていたということを聞いて、ああ、この人には敵わないなと、そのように思いました。

 選手としてはもちろん、監督として、また指導者として、また背広姿で日本中のファンの人を喜ばせていただきました。本当に特別な、特別な存在でした。長嶋さんがいたから今のプロ野球の隆盛はあるんだと、そのように思っています。我々は力を合わせて、長嶋さんがここで盛り上げてくれた野球界をより高く明るく育て上げていきたいと、我々の使命と考えております。どうぞ我々の取り組みを見守っていただきたいと、そのように思います。

 長嶋さんは引退の時に巨人軍は永久に不滅ですという言葉を、名言を吐かれましたが、今、私はここで長嶋さんのこの笑顔の写真を見て、長嶋茂雄さんは永久ですと。多くの皆さんが思ってる思いを代表してお伝えして、私のお別れの言葉とさせていただきます。どうぞいつまでも私達の心の中に生き続けてください。長嶋さん、ありがとうございました。

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