「甲子園にふさわしくない投手」から1年 金足農・吉田大輝 心も体も成長して2度目のマウンドに立った

[ 2025年8月7日 08:00 ]

金足農・吉田大輝
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 昨年まで2年間、アマチュア野球を担当していた縁もあり、7月は高校野球の地方大会も多く取材した。昨夏の甲子園以来、約1年ぶりに取材した秋田・金足農の吉田大輝投手(3年)は、体だけでなく、精神的な成長にも驚かされた。

 昨夏はオリックス・吉田の弟というだけでなく、兄譲りの強気な発言でも注目を集めた。2年生エースとして兄らが準優勝した18年以来の甲子園出場を決めた。しかし、初の聖地のマウンドは福岡・西日本短大付相手に7回9安打5失点で降板。試合後は号泣しながら「自分はまだ甲子園にふさわしくない投手」と語っていた言葉が今でも忘れられない。

 最上級生となり、どんな姿を見せてくれるのか。秋田中央との秋田大会3回戦を取材することができた。試合は7―2で勝利し、自身も8回3安打2失点(自責点1)と好投。昨年なら投げられない試合があると「自分が全試合最後まで投げたい」と語っていたが、今夏は「いい投手は他にもたくさんいる。勝つためなら何でもします」。チームの勝利を最優先に考える発言に成長を感じた。

 それだけではない。ベンチを外れた3年生全員に「甲子園ではベンチ入りの選手が変わることもある。俺が必ず連れて行くから、その時のために備えて練習しておけ」と語っていたことを知り、大黒柱としての自覚が昨年までとは比べものにならないぐらい芽生えてきたとも感じた。

 今夏初戦となった7日の沖縄尚学戦は先発を回避したが、互いに無得点の5回2死三塁から登板して3回1/3を4安打1失点。チームは0―1で敗れて2年連続の初戦敗退となったが、この悔しさも必ず成長の糧にしてくれるはずだ。(記者コラム・村井 樹)

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