高校野球新時代!来春センバツからDH 今夏は薄暮ナイターで開幕、2部制も拡大

[ 2025年8月2日 05:00 ]

阪神甲子園球場
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 日本高野連は1日、大阪市内で理事会を開き、スポニチ本紙既報通り来年からの指名打者(DH)制導入を承認した。全国大会では、来年3月の第98回選抜高校野球大会から採用される。また、第107回全国高校野球選手権大会(甲子園)で5日に行う開幕試合の組み合わせ抽選がオンラインで行われ、創成館(長崎)―小松大谷(石川)に決まった。暑さ対策のため、午後5時半開始の薄暮ナイターとして大会第1日は1試合のみ行われる初の試み。高校野球が新時代に突入する。

 改革を加速させる高校野球が「DH制」の扉を開き、新時代に突入する。タイブレーク制、球数制限、継続試合、2部制導入などに続き、グラウンドに立つプレーヤー数が変わる大改革が実現した。

 日本高野連の理事会で来年からのDH制導入が全会一致で承認された。井本亘事務局長は「一人でも多くの部員の出場機会が創出されることが一番大きな理由」と説明。19年に同制度の検討を始め、議論を重ねてきた。熱中症など投手の健康対策や、来春から東京六大学など大学野球の全連盟で導入されることも採用理由となった。

 先発投手とDHを兼任し、降板後にもDHとして出場し続けられる「大谷ルール」も適用される。DH制採用に伴う登録選手20人からの増員はなし。各都道府県連盟からの反対意見は少なく、この日に甲子園練習を行った花巻東(岩手)の佐々木洋監督は「教育者として1人でも多く試合に出したい」。開星(島根)の野々村直通監督は「大賛成ですね。この大会で指名打者をつくってくれたらなぁ」と歓迎した。日本高野連の主催ではない国民スポーツ大会と明治神宮大会での導入は、大会側に委ねられる。

 また、暑さ対策のため昨夏大会では第1日から3日間、1日3試合の日のみで実施した「2部制」を、今夏は1日4試合日でも実施し4日間に拡大される。5日の開会式は午後4時開始で、直後の開幕戦は107回を数える大会史上初めて午後5時半開始の「薄暮ナイター」で実施される。昨年は朝の開会式に臨むため、早朝に起床していたチームが夕刻に試合を行ったが、試合までの待ち時間が長くなる負担があったため、改善した形だ。

 あす3日の本抽選に先んじて、その開幕試合のみの抽選が行われた。対戦が決まった創成館の下川輝主将(3年)は「チームの歴史を塗り替えたい」と語り、小松大谷の田西称(たさい・とな)主将(3年)も「昨年のベスト16の壁を破って優勝したい」と言った。全ては高校野球の未来のため、最良の形を探る歩みは止めない。

 ≪セもDH制検討≫プロ野球のセ・リーグでもDH制の導入が検討されている。大リーグのア・リーグを参考にしてパ・リーグは75年に導入し、大リーグでは22年からナ・リーグも採用。来春には東京六大学などに続き高校野球で導入されることで、高校生以上のカテゴリーでは唯一の不採用となっている。過去に12球団の監督会議などで導入に向けた話が出たが、伝統を重んじる意見もあって進展しなかった。今後、リーグの理事会などで議論を進める。

 ≪7イニング制検討も反対多数/開星野々村監督「野球見ません」≫高校野球では7イニング制の導入も議論されている。日本高野連は今年1月、大阪市内で「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」の初会合を開催。リプレー検証導入などと重ねて議論し、年内に方針を決める。ただ選手、監督らは、9イニング制継続を求める意見が多勢を占める。開星の野々村監督は「7回になったらもう、野球見ません」と強く拒絶した。本紙が5月24、25日に春季高校野球関東大会の会場でファンに行ったアンケートでは、有効回答217人中、賛成8人、反対209人で96・3%が反対だった。

 ≪主将オンラインで数字を選んで抽選≫開幕試合の組み合わせ抽選会は出場49代表校の主将がオンライン参加して行われた。北北海道代表の旭川志峯から一人ずつ、49の番号から好きな数字を選択し、当たりクジが出るまで続いた。21番目の小松大谷(石川)が「1B」(三塁側)、44番目だった創成館(長崎)が「1A」(一塁側)のクジを引いた。開幕試合以外の抽選会は、あす3日に通常通り大阪市内で実施する。3日から開幕試合までの日程が2日間と短いため、チームコンディションや応援団の移動などに配慮して先行実施した。

 ◇近年の高校野球の主な変更点◇ 18年 20年 21年 22年 23年 24年 25年 26年 全ての大会で延長13回からタイブレーク導入(決勝を除く) 選手のスパイクは白も使用可能とする 決勝もタイブレーク採用 継続試合採用、金属製バットの新基準制定(2年間の移行期間を定める) タイブレークは延長10回から開始 金属製バットの新基準に完全移行 1週間500球の投球数制限を正式に規則として定める DH(指名打者)制度採用 

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