【高校野球】愛知の公立校、高蔵寺の最速150キロ左腕・芹沢大地がK斬り発進

[ 2025年6月29日 06:00 ]

第107回全国高校野球選手権愛知大会1回戦   高蔵寺10―3知立 ( 2025年6月28日    豊田市野球場 )

<高蔵寺・知立>打者1人を抑えて夏初戦を締めた高蔵寺・芹沢(撮影・河合 洋介)
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 第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の南北北海道、愛知、沖縄大会が28日に行われ、愛知の開幕試合に臨んだ高蔵寺は、知立を10―3の7回コールドで制した。最速150キロ左腕の芹沢大地投手(3年)は、勝利まで残り1死の7回2死二塁で登板して空振り三振を奪い、初戦突破に貢献した。

 勝利まで残り1死の場面で登場した左腕に球場が沸く。無名の公立校・高蔵寺に現れた新星は、夏初戦からすでに主役だった。「ベンチにいると投げたくなってしまって…」。芹沢は10―3の7回2死二塁で救援し、全球直球を選択する。最速143キロの直球で一球もバットに当てさせず、空振り三振を奪った。わずか4球。それでも、高らかに「芹沢の夏」が始まりを告げた。

 打者1人限定の理由は、温存ではなく故障だった。22日の練習試合で腰を痛め、緊急降板していた。投球練習再開は前日の27日と万全とは程遠く、初戦の登板は回避する予定だった。それでも、多くの人で埋まった観客席を見て心が変わる。「僕のことを見に来てくれる人も多いと思った」。そして、河原仁監督に登板を志願した。

 中学時代は無名選手で、「勉強も頑張りたい」と地元の公立校に進んだ。初めてベンチ入りした1年夏は、今回対戦した知立に初戦敗退を喫した。登板機会のなかった当時から自己最速は約20キロ上昇し、今春に150キロ到達。無名の公立に現れた「世代No・1左腕」として話題を呼び、球場を観客で埋められる存在にまで成長した。

 「次も勝って、甲子園に出場したいです」。春夏通じて同校初の聖地へ――。一つの空振り三振が伝説の始まりとなるかもしれない。 (河合 洋介)

 ≪進路は社会人野球を志望≫
 ○…高蔵寺の芹沢は、高校卒業後の進路について「社会人野球に進みたいと思っています」と明かした。NPBの各球団が今秋ドラフト上位候補として評価しており、春季大会後も複数球団が練習の視察に訪れていた。ただし「(今秋に)プロ志望届を出す予定はない」と明言し、球場で現地視察したNPBスカウトもいなかった。

 ◇芹沢 大地(せりざわ・だいち)2008年(平20)3月23日生まれ、愛知県春日井市出身の17歳。小2年からニュータウンジャガーズで野球を始めて投手や外野手を務める。高蔵寺中では軟式野球部に所属。高蔵寺では1年夏に背番号15でベンチ入りし、2年秋から背番号1。50メートル走6秒9。1メートル82、67キロ。左投げ左打ち。

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