「魚雷バット」で思い出す 革命は時に門外漢が…メープルバット流行の裏には大工

[ 2025年4月9日 02:30 ]

大リーグ企画「MLB BUZZ」 第2回は「魚雷(トルピード)バット」

メープル素材のバットで本塁打を量産したバリー・ボンズ

 【記者の目】革命は時に門外漢がもたらす。今回の騒動で思い出すのは、03年春にメープルバットを世に送り出したサム・ホルマン氏をインタビューしたことだ。

 「こうもりマーク」のサムバットで、バリー・ボンズが使用し、01年に73本塁打のメジャー記録を樹立した。サウスダコタ州の田舎出身のホルマン氏は、カナダ人女性と結婚してオタワに移住。大工となり舞台係を22年間務めた。50歳になる頃、パブで偶然居合わせたロッキーズのスカウトから「最近のバットは傷みやすい。大工なら木材に詳しいだろう。何とかならんかね」と話が盛り上がった。

 野球のバットについては何も知らず、図書館で勉強し、北米産の材木を吟味し、メープルを素材としたバットを生み出した。売れ行きは芳しくなかったが、97年に当時ブルージェイズにいたジョー・カーターが打撃練習で使用して気に入り、98年にジャイアンツへ移籍。その紹介で99年のキャンプでボンズに会った。ボンズが握ってアーチを量産し、硬くて密度の高いメープルバットが一気に普及。02年、サムバットは売り上げで業界3位に輝き、メープルはバット素材の主流となった。(MLB担当・奥田秀樹通信員)

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