広島・二俣 ド根性スタメン出場!前日に自打球直撃で前歯8本損傷も「出たい」新井監督に“直訴”

[ 2025年4月4日 05:45 ]

セ・リーグ   広島0―3ヤクルト ( 2025年4月3日    神宮 )

<ヤ・広>強行出場した二俣(撮影・尾崎 有希)
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 広島・二俣翔一内野手(22)が、3日のヤクルト戦で不屈の根性を見せた。前夜の同カードでバントの打球が顔面を直撃し、前歯の上下8本を損傷、8針を縫う口内裂傷を負っても「1番・中堅」で志願の先発出場。気迫は、しかし、空転して4打数無安打に終わった。打線全体でも小川の前に三塁を踏めず、わずか2安打で今季2度目の零敗。2連敗で単独最下位に転落した。 

 目から下を覆う大きな黒いフェースカバーが痛々しい。今季2度目の零敗を喫し、寒々とした空気が流れる神宮の三塁側ベンチ。二俣は、自身も無安打に終わった結果を受け止めつつ、視線を前に向けて言った。

 「試合に出る以上は全力でやるのが当たり前。痛みはないし、普通に問題なく、いつも通りプレーはできているので、何とか勝ちに結びつくバッティングがしたかったです」

 開幕から5試合連続で名前を連ねた1番。ヤクルト・小川の直球、フォークに手こずり、快音を響かせられずに終わった。初回の先頭打者で、初球の外角高め直球を打って遊ゴロに倒れるなど4打数無安打。悔しさは隠せなかった。

 「タイミングが独特で、そこへの合わせが遅かった。ただ、力みなく振れていたと思うので、治ってこれを継続していけたら…と」

 奇禍は前夜の延長10回に起きた。無死一塁で、送りバントを試みた自打球が顔面を直撃。上下の前歯8本が折れる、欠けるなど損傷し、裂傷を負った口内も8針縫った。東京都内の病院で緊急処置を受け、整復した患部はワイヤーで固定されたまま。大ケガだった。

 「歯だったら大丈夫でしょ…みたいな感覚で、自分はいました。常に出たいという気持ちがあったので」

 一夜明けて心身の状態を問う新井監督に、二俣は「出たいです。試合に出させてください」と即答。“よし、じゃあ行け!”と送り出した指揮官は、試合後、「気持ちを買いたい。もちろん、痛いと思う。でも、その意気込み、気持ちを買いたい」と語った。

 打線全体でも散発2安打と沈黙し、小川には92球で「マダックス(100球未満の完封)」を許した。今季2度目の零敗を喫して、昨年5月5日以来の単独最下位に沈んだ夜。バントを試みる際の恐怖心への問いに、二俣はきっぱり言った。

 「いや、ないです。怖さは別にないです」

 食事を取るのもままならず、昼食はおかゆを「流し込んで」試合に強行出場した22歳。指揮官が求める強い姿が、セ界で戦うチームを浮上へと導く。 (江尾 卓也)

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