西武・岡田雅利 引退セレモニーに中川家・礼二がサプライズ登場で花束「また飲みましょう」

[ 2024年9月14日 22:06 ]

パ・リーグ   西武0ー1ロッテ ( 2024年9月14日    ベルーナD )

<西・ロ>岡田引退セレモニーで花束を贈呈した中川家礼二(撮影・長久保 豊)
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 西武の岡田雅利捕手(35)が引退試合で初回に有終の左翼線二塁打を放った。試合後には引退セレモニーが行われた。

 引退セレモニーで、渡辺監督代行含めチームメート全員が背番2の「岡田Tシャツ」を着用して迎える中、グラウンド中央に歩み出た岡田。大型ビジョンにはゆかりのある人たちからのメッセージが次々と流れた。

 するとお笑いコンビ「中川家」の礼二がサプライズで花束を持って登場。「岡ちゃんとは長い付き合いになりますが、2015年7月の初ホームラン、娘にサイン色紙が当たってからのお付き合い。最後にツーベース、ヘッドスライディング。あまり現役時代に見たことのないような素晴らしい姿が見れました。現役生活は終わりますが、まだ先は長いので、また飲みましょう!11年間お疲れさまでした」とねぎらった。

 家族がスタンドで見守る中、プロ初の「2番・捕手」でスタメン出場。初回1死走者なし。登場曲「それが大事」(大事MANブラザーズバンド)が流れる中、大声援とともに迎えた現役最後の打席。「先頭のゲン(源田)が出塁すると言って打席に向かい、粘っている姿を見て、その時点で涙が出そうでした」と明かし、涙で目を真っ赤にしながら打席に立った。

 「自分が打席に立った時の、球場が割れんばかりの“おかだ”コールは、もう耐えられませんでしたね。絶対に泣かない、と決めていたけどダメでした」。

 カウント0―2からロッテ先発投手・小島の148キロ直球を強振。打球は三塁線を破り、全力疾走で二塁打とし、地鳴りのような大歓声を浴びた。「不思議と緊張はなく、大きな歓声をいただいて、それが僕を“よし、やってやろう!”という気持ちにさせてくれて、ヒットが打てたと思います。最高な気分ですし、打率10割で終えられたのはうれしい」。これが3年ぶりの安打だった。

 続く野村大の打席では右飛でスタートして三塁をヘッドスライディングで陥れた。泥だらけのユニホームで立ち上がると再びの大歓声。「手術後の僕にはあれが全力でした」と笑ったが、気迫を前面に出したプレーで沸かせた。

 その後2回の守備にも就き、投球練習を受けてから交代が告げられた。ベルーナDは温かい歓声と拍手に包まれ、岡田はマスクを外すと、涙を流しながらスタンドに向かって頭を下げた。最後のバッテリーとなった先発投手の羽田に対しては「ピンチになりながらも1点でしのいで、それ以降は良い投球ができていたと思います。緊張しながら頑張ってくれましたし、将来エースになってほしい」と期待を寄せた。

 チームの精神的支柱だったベテラン捕手。多くのファンに愛され、惜しまれながら、西武一筋11年の背番2が現役生活に別れを告げた。

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