巨人・坂本 先勝弾!“神話”6戦継続 広島離した2差 13日にもVマジック点灯

[ 2024年9月11日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―1広島 ( 2024年9月10日    マツダ )

<広・巨>初回、坂本は先制ソロを放つ(撮影・西川祐介)
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 巨人は10日、広島との首位攻防3連戦の初戦に6―1で先勝した。3カ月ぶりに2番で起用された坂本勇人内野手(35)が初回に先制の6号ソロを放ち、この一発が決勝点となった。21年から8連敗中だった天敵・森下暢仁投手(27)との好相性を発揮し、今季本塁打した試合はこれで6戦全勝。下した広島とのゲーム差を2に広げ、最短で13日にも4年ぶりのリーグ優勝へのマジックが点灯する。

 この男に一発が出れば、チームは負けない。0―0の初回1死。6月12日の楽天戦以来、3カ月ぶりの2番に座った坂本が、森下の145キロ直球を左翼席へ運んだ。先制の6号ソロに「大事な初戦で先制することができて良かった。打順は別に何番でもね、特にないです」と振り返った。

 21年10月10日から巨人戦8連勝中だった森下攻略のための打順組み替えだった。阿部監督は「大きいホームランでした。困った時のベテランを並べようと思っていた」と丸、坂本の1、2番で、2位・広島との3連戦初戦に臨んだ。思惑通りの先制パンチとなった。

 坂本が春先に浮上のきっかけをつかんだのも、森下だった。4月20日の対戦で、初回に左前打。これが実に24打席ぶりの安打だったが、そこから3安打猛打賞の固め打ち。この日も2安打を放ち、通算40打数15安打、打率・375、4本塁打とした。「(相性は)僕が評価することではないので」と多くを語らなかったが、21年夏の東京五輪ではともに侍ジャパンで戦い金メダルを獲得した右腕から、強烈な先制弾。今季本塁打を放った6試合、チームは全勝だ。

 不振で2軍落ちも経験した18年目のシーズン。それでも決して下は向かない。最高気温34度で、湿度は80%を超えた8月18日のDeNA戦(橫浜)では猛暑の中、熱中症のような体調不良に見舞われながらもグラウンドに立ち続け、適時二塁打も放った。調子が上がらない中でも、東京ドームの監督室でたわいもない話をして気持ちを落ち着かせてくれた阿部監督のために。チームのために。この思いは誰よりも強い。

 チームは今季も苦しんできた鬼門・マツダスタジアムで2勝4敗2分けとした。敵地での3連戦カード勝ち越しなら、21年9月以来3年ぶりとなる。2位・広島とのゲーム差を2に広げた阿部監督は「今日は今日で良かったので、明日勝てるように。それだけ」と視線はすぐに翌日のゲームに向けた。坂本も「初戦を取れたのは本当にでかいし、明日も大事」と指揮官と異口同音のコメントを残し、バスに乗り込んだ。(川島 毅洋)

 ≪13日にもマジック点灯≫巨人に早ければ13日にもマジックが点灯する。条件は、巨人が11日の広島戦から13日のヤクルト戦まで3連勝。その間、広島が3連敗、DeNAが3試合で1敗もしくは2分けすればM12が出る。

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