U18高校侍・藤田 150キロ出た!6回救援で初球いきなり 自己最速1キロ更新

[ 2024年8月29日 05:00 ]

侍ジャパンU18壮行試合   高校日本代表1―7大学日本代表 ( 2024年8月28日    ほっともっと神戸 )

<U18日本代表・大学日本代表>U18日本代表の4番手・藤田(撮影・後藤 大輝)
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 9月2日から台湾で開催される「第13回BFA U18アジア選手権」に出場する高校日本代表は28日、大学日本代表との壮行試合(ほっと神戸)に臨み、1―7で敗れた。今夏の甲子園大会で8強入りした東海大相模(神奈川)のエース左腕で身長1メートル98の藤田琉生投手(3年)は6回途中から4番手で登板。1回1/3を3失点だったが、自己最速を1キロ更新する大台の150キロをマークした。

 世代は違えど、野球界の未来を担う精鋭たちとの一戦。格上の打者と対峙(たいじ)し、藤田が覚醒する。6回2死一、二塁から救援し、1番・飯山への初球が自己最速を1キロ更新する150キロ。3球目の149キロ直球で遊ゴロに仕留めた。

 「トップレベルのチーム相手に持ち味を出そうと思っていた。150キロは達成できたけどあくまで通過点。もっと上を目指したい」

 東海大相模を5年ぶりに夏の甲子園に導いた1メートル98の左腕が収穫と課題を得た。続投した7回はベースに当たる不運な左翼線二塁打や守備の乱れもありリズムを崩した。今秋ドラフト1位候補の西川に二塁打を許すなど5安打を浴びて3失点。「最後の決め球がコースに決まらなかった。大学生はレベルが高いので外野に持っていかれた」と未経験のレベルを体感した。

 1―7で完敗した小倉全由監督は「投手は先頭打者を出さないこと。それが得点につながった。ストライク、ボールが大学生に比べるとはっきりしていた」と分析。今朝丸とともにチームをけん引することが期待される藤田は9月2日の大会開幕までに修正が求められる。それでも今春までは直球の平均球速が140キロ台の前半だった左腕は日を追うごとに成長曲線を描き、その評価も急上昇。150キロで世代最速左腕となり、視察したヤクルトの橿渕聡スカウトグループデスクは「あの大きい体を器用に扱える投手は少ない。楽しみな存在」と評した。

 「目標はアジアチャンピオン。一戦ずつ戦っていきたい」と藤田。大きな体で、高校日本代表を背負う。(柳内 遼平)

 ◇藤田 琉生(ふじた・りゅうせい)2006年(平18)11月17日生まれ、神奈川県出身の17歳。小学1年時に羽鳥ファイターズで軟式野球を始め、羽鳥中では湘南ボーイズに所属し、3年夏に全国優勝。東海大相模では1年秋からベンチ入りし、今夏の甲子園ではベスト8入りに貢献。50メートル走5秒96、遠投100メートル。1メートル98、96キロ。左投げ左打ち。

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