阪神・才木 7回完封 9回未満2回目は2リーグ制以降球団初 雨の悪条件でも8K

[ 2024年4月22日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3ー0中日 ( 2024年4月21日    甲子園 )

<神・中>雨の中、力投する阪神・才木(撮影・北條 貴史)
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 猛虎の今季完封一番乗りは才木だった。「ラッキーといったら…。こんな状況だったので、とりあえず最低でも5回まではしっかりいこうと思った」。7回表まで97球を投げ抜き、裏の攻撃は始まらない。通算3度目の完封が決まった。2年前の1度目と合わせ、9回未満完封の複数回達成は2リーグ制以降では球団初になった。

 「粘り強く、うまくいった。三振も取れた。梅野さんがカーブやスライダーをうまく使いながらやってくれたおかげで7回までゼロを重ねられた」

 朝からの雨。ブルペンで準備を終えたところで開始遅れを知らされた。「集中力を切らさずに入れた」。53分後の仕切り直しにも動じなかった。

 マウンドはぬかるみ、初回先頭の岡林には3球連続で直球が高く抜けて3ボール。すぐ修正した。「力を抜いてゾーンの中にカウント取りにいく感じ」。さらに3球続けた直球で空振り三振に取って微調整は完了した。

 唯一の窮地だった3回1死二塁は遊ゴロと二ゴロで脱出。「野手は守りづらい。できるだけフライや三振を取りたかった」。今季最多8奪三振は味方を思いやった証だ。

 昨季8勝からの飛躍を期し、過去2年とは登場曲を一新した。「大好き」というロックバンドMrs. GREEN APPLEの「Magic」だ。「自由に楽しもう!みたいな感じ。1年間ちゃんと投げていかないといけない。だから気分良く楽しんでいきたい」。今季初の甲子園登板で初めて曲が流れ、「いいよ もっともっと良いように いいよ もっと気楽で良いよ」の歌詞に背中を押された。

 決勝弾の佐藤輝とは同学年。「うれしい。ああやって打ってくれて、守りではしっかりゼロを重ねられた」。2週連続の竜退治で2勝目。自らを起点に14日から始まった連勝のバトンを「6」に伸ばして次につないだ。(杉原 瑠夏)

 ≪通算3度目≫才木(神)が7回無失点で通算3度目の完封勝利。22年9月1日広島戦のプロ初完封も6回降雨コールドによるもので、9回未満の完封を複数回は、菅原勝矢(巨=67、71年)、新浦寿夫(巨=71、76年)、東尾修(西=82、85、87年)、八木智哉(日=06、09年)、山本省吾(オ=09年、D=12年)に次いで2リーグ制以降6人目。

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